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菊池風磨が体現する“美しき猟奇殺人犯”の狂気 思考を深め続けた役作り明かす

TV 公開日:2023/02/05 7
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中谷美紀主演『連続ドラマW ギバーテイカー』が毎週日曜午後10:00よりWOWOWプライムにて放送、WOWOWオンデマンド(無料トライアル実施中)にて第2話まで配信中だ。2月5日(日)第3話放送終了後には、WOWOWオンデマンドにて第3話~第5話(最終回)も配信となる。放送・配信スタートに先立ち、本作の撮影現場レポートが到着。あわせて、特別映像も解禁となった。



本作は娘を殺された刑事・倉澤樹と、その娘を殺した猟奇殺人犯・貴志ルオトの死闘を描いた本格クライムサスペンス。原作の『ライフ2 ギバーテイカー』は、累計発行部数1000万部突破の『ライフ』にて、社会現象を巻き起こしたすえのぶけいこの初の青年誌連載作品だ。迫力あるタッチでエネルギッシュに描かれたその強烈なストーリーと、独特な心理描写が『ライフ』に続く“第2の衝撃作”と謳われた。そんな話題作をWOWOWが連続ドラマ化。主演を務めるのは中谷美紀。監督は、WOWOW開局25周年記念『連続ドラマW 沈まぬ太陽』『WOWOWオリジナルドラマ ヒル』『連続ドラマW シャイロックの子供たち』の鈴木浩介、脚本は『連続ドラマW 黒鳥の湖』、『ドクターホワイト』などを手掛けた小峯裕之が務める。

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◆「樹先生、もうすぐだね。もうすぐ会える――」 菊池風磨の新境地を目撃。ゾクリとする狂気を体現。
この日、撮影が行われたのは、ルオトが住み込みで働くベーカリー「幸せの穂」の自室で、1人の時間を過ごすシーン。美しい容姿からは計り知れぬ狂気を一気に解放させるルオトの様を、菊池は見事に表現。声のトーン、口角の上げ方、歩みや瞬きの速度など、些細な表現にも気を配り、ひとつひとつの動きから狂気を感じさせ、静かさの中で、観る者に緊張を与えていく。



中でも壁に張り巡らされた倉澤の写真を、愛おしそうに眺めながら、鼻歌を静かに響かせる場面で魅せた名演には、メガホンを取る鈴木も「いい表情をするね」と嬉しそうに称賛の言葉を口にする。瞳に冷たい光を宿らせ「樹先生、もうすぐだね。もうすぐ会える」と倉澤との再会を心待ちにする菊池の姿は、ルオトそのもの。菊池がルオトの得体の知れなさを見事に表現し、狂気を次第に爆発させていく姿が捉えられた自室でのシーンは、彼の高い演技力が発揮された見どころのシーンのひとつとして完成した。


菊池は撮影中、「監督の撮影のスピードがとにかく速くて、日々試されているなと感じています(笑)。いい意味でスリリングな挑戦が続いている感覚があって、鍛えられている」と緊張感もありながら、「監督が始めの段階から『ハマっているね』と言ってくださったので、安心できましたし、嬉しかったです」と鈴木の言葉に励まされ、役者として充実な日々を過ごしたことを明かしていた。


◆美しき猟奇殺人犯・ルオトのキャスティング、そして菊池への期待
主人公の倉澤と並んで、重要となったのは猟奇殺人犯・貴志ルオトのキャスティングだ。映画『ダークナイト』のヒース・レジャー、ドラマ『HANNIBAL/ハンニバル』のマッツ・ミケルセンなど、名優たちが息を吹き込んだヴィランキャラクターたちの活躍はサスペンス作品を成功へと導いてきた。本作において、そんな重要なポジションを担うルオトは“天使のような美少年”といわれた少年期の面影を残した、独特な雰囲気を身にまとう人物。医療少年院を退院し更生したとされているが、美しい容姿からは計り知れぬ“狂気”を宿し、異常な価値観、あることをきっかけに抱いた倉澤への執着心、精神的な幼さは、親しい友人でもあった倉澤の娘を惨殺した12年前から変わらずだ。


ルオトは超えてはならない一線を、当たり前のように越え、“幸せは奪うもの”という彼なりの正義の貫通行動として人を殺める。倉澤が追えば追うほど、ルオトは狂気を加速させ、倉澤は追い詰めているはずが、身も心も追い詰められ、怒りは増幅していくばかりだ。ルオトが「殺人に快楽を感じる=幸せを得られる」との思想を強く抱くようになった過程や、倉澤へ異常な執着を持つ理由、そして彼の“家族”にまつわるバックボーンなど、物語が進むにつれて次第に明らかとなり、サスペンスエンターテインメントとして盛り上がりを見せていくのだが、それらすべては【悪役は悪役】として最後まで描き切るよう構築されている。その倫理の問いかけをしたくとも、悲しいほどにその行為が意味をなさないヴィランキャラクターとしてのルオトの描き方は、理解し得ない行動に出た人間に抱く恐怖心や、考えたところで答えなど出るはずもないのに「なぜ」と思わず考え巡らせてしまう未曾有の事態が発生した際に世の人が抱くリアルな感情を観る者に与え、他サスペンス作品とは一線を画す本作ならではの魅力を生み出している。ルオト役を演じる俳優には、人を惹きつけるカリスマ性と、巧みな演技力が求められ、加えて原作が漫画だけに原作ファンのイメージも絵として根強いため、キャスティングは困難を極めることとなった。そんな中、それらすべてを兼ねそろえた唯一無二の人物として、白羽の矢が立ったのが菊池だ。倉澤に抱く異様なまでの執着心、容赦なく人を襲う残虐性、菊池の“見たことのない姿”に制作陣は多大な期待を抱き、圧倒的な存在感と儚さを併せ持つドラマ版ルオトの誕生を渇望し、菊池へ熱烈なラブコールを贈った。そして、菊池はその想像をはるかに超える名演を披露し、見事に期待に応えて見せた。


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