「めちゃめちゃ元気の出るドラマ」「すべてのキャラクターが魅力的」「デブラブ最高」と初回から盛り上がっていた『デブとラブと過ちと!』(TOKYO MX)。草川拓弥とかなでは、まるで漫画から飛び出してきたかのようにハマり役で、ときめきと笑いだけでなく、心に響くセリフをたくさん届けてくれた。それぞれの悩みを乗り越えていく登場人物たちに、自分を重ねて見ていた人も多いだろう。結城(草川拓弥)と夢子(かなで)はどうなるのか?「ハッピーエンドであれ!」「頑張って!」と視聴者からの応援を受けながら始まった最終回は、Twitterでトレンド入りも果たした。
(以下、第8話(最終話)ネタバレあり)
記憶を失ったことで、今までと真逆の“超ポジティブ”な性格に変わった夢子(かなで)。憧れの副社長と仲良くなれて、恋も仕事も絶好調だったが、前回7話で転倒。“超ポジティブ”だったときの記憶と引き換えに、元のネガティブな夢子に戻ってしまった。
(みんなが好きなのは、明るかった私)
暗い闇として描かれてきた過去が戻ってきた。しかし、とまどいながらも仕事を続け、周りとも打ち解けようと頑張るところに、“超ポジティブ”だったときの夢子を感じる。雰囲気はまるで違うが、やはり根底にあるのは夢子自身なのだ。
玉ちゃん(太田夢莉)との関係も熱い。玉ちゃんとのシーンは毎回「癒し」「かわいい」と話題だったが、最終回では心打たれた。今回の二人のシーンには、『デブラブ』からのメッセージが詰まっている。超ポジティブな自分を理想化し、今の自分に自信をなくす夢子。玉ちゃんは、そんな夢子を全部受け止めてくれる。
「完璧な人なんかいないって!だって長所って、短所の裏返しじゃん」
夢子自身のいいところをたくさん知っている玉ちゃんの優しいハグには、SNSでも「近くに味方がいると心強いね」「褒め方が深い」「玉ちゃんの言葉に泣いてしまいました」「玉ちゃん大好き」と多くの反響があった。
存在から忘れられていた松陰寺(高橋健介)とのシーンも、グッとくるものがあった。挨拶しただけで、結城とのことで悩んでいると察してくれるのが良い。それだけ、夢子を見てきたのだろう。松陰寺もまた、夢子自身のいいところをたくさん知っている。“夢子”に幸せになってほしいと願う気持ちは玉ちゃんと同じだ。
「やっぱり、俺にしませんか?」
「俺、夢子さんが好きです!ずっと あきらめないで側にいますから!」
松陰寺のシーンも、今回は少し違う。爽やかに玉砕し、コメディ感のあった前回の告白と明らかに変わっている。しかし夢子はどうしても結城のことが忘れられない…。切ない余韻を残した松陰寺には、「松陰寺~!!!」「いい男だ…」「格好いいじゃん」「最後まで王子だったよ~」と視聴者からエールが送られていた。
心にじんわり染み渡るような最終回。夢子は次に、アイデアノートを開く。仕事のアイデアだけでなく、自分の気持ちも正直に綴ってきたノート。そこには、自分へのメッセージとともに同僚たちの良いところも記されていた。夢子もまた、みんなの良いところを知ってる。感動的な場面だったが、茂森(西村ヒロチョ)だけ、「茂森さんの天パーは唯一無二の個性よね!!」と面白コメントだったところは見逃せない。
SNSでも、「茂森の評価ww」「それメモすることか!?w」とツッコミが入っていた。いつも笑いをプラスしてくれる茂森というキャラクターもまた、『デブラブ』の見どころだ。