水上恒司「不思議なご縁を感じる」 『藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ』5作品の出演者発表

TV 公開日:2022/12/09 1
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水上恒司/「テレパ椎」

ここ数ヶ月間、今回の作品とは全く関係無く、藤子・F・不二雄さんの異色短編集と出会い、その世界観と作品の密度の濃さに魅了されていました。そこに今回のお話を頂き、不思議なご縁を感じると共に無駄なことは無いなと思うばかりです。さて、今回の鳥留梨男は私自身、初めて原作に忠実に芝居を重ねて参りました。こんなにも原作のスケールが大きくなると緊張感が凄まじかったです。時が経っても風化せず常に時代に問いかける力を持つ藤子・F・不二雄さんの『テレパ椎』楽しんでご覧ください。きっと、あなたもテレパ椎を持っているはず。


加藤茶/「定年退食」

この原作はまるで現代版「楢山節考」ですね。50年前にこの未来を見通していたってすごいな、と思いました。今回は、原作マンガに寄せてハゲヅラかぶったほうがいいかな、とも思ったけど、やめました。(笑) 実は僕は真面目な役でドラマに主演するのはこれが初めてなので、この作品では、僕の真面目な部分、あまり普段見せていない部分を見てほしいな、と思います。売れない時代にジャズ喫茶で出会って以来の友人・(井上)順ちゃんと共演できて、幸せでした。二人で演じるのはおそらく「かくし芸」以来。またいろいろ共演したいです。


井上順/「定年退食」

撮影はとにかく楽しかったです。高齢社会とは言え何時お迎えが来るかも知れないこの時期に、大好きなカトちゃんが醸し出す温かさや安堵感の中に一緒に過ごした時間は、人生の貴重なオマケのようでした。藤子・F・不二雄先生が50年前に描いた未来はブラックですが、「人との繋がりを失っちゃいけない」というのがメッセージだと思います。演じた役・吹山も、良いオツマミとなれば幸いです。どこでもドアとかタケコプターとかいろいろ夢を与えてくれた藤子先生だけど、現場では、アンキパンが一番欲しかったなぁ。(笑)


又吉直樹/「メフィスト惨歌」

この作品はメフィストのキャラが圧倒的に面白いですね。悪魔は人を苦しめる怖い存在っていう決まりを藤子さんが大胆に捉え直しをしているところはやっぱり斬新だなと思います。主人公は、淡々としていて、無感情で、人間っぽくない人物ですが、僕はそういう人物こそ実は結構人間的だと思います。何を考えているかわからないようなイレギュラーな動きをする人っていますよね。そんな意外な人間と意外な悪魔が、意外な物語を作っていくところを是非ご覧いただきたいと思います。 


鈴木杏/「メフィスト惨歌」

又吉さんとご一緒できるという幸運に恵まれてとても嬉しかったです。佇まいから醸し出されるものが原作の漫画が持つムードそのままで、とても素敵でした。撮影が1日だけだったので、もっと観察していたかったです。(笑)遠藤憲一さんと又吉さんの掛け合いも、拝見するのがとても楽しみです。また、シリーズの他の回を観るのも、楽しみにしています。


遠藤憲一/「メフィスト惨歌」

このようなぶっ飛んだナンセンスな物語が40年以上前に書かれたとは驚きです。最初は原作ほどテンションを上げないでいこうと思っていたのですが、結果的に、はちきれた演技になりました。一言一句、台詞を繰り返し覚えつつも、一度壊さないとこの役は面白くないと思って、アドリブなのか台本なのか分からないような域に到達するようにしたつもりです。ナンセンスの中に人間の生命への深いメッセージがあるのが、藤子さんらしさですね。僕が悪魔に相談するとしたら、子供の頃の肉体の自由さを取り戻したいかな。(笑)


【放送予定】 2023年 春 <BSプレミアム・BS4K> 15分×12回予定
【出 演】
「流血鬼」(前後編) 金子大地堀田真由加藤清史郎
「昨日のおれは今日の敵」 塚地武雅
「テレパ椎」 水上恒司
「定年退食」 加藤茶、井上順
「メフィスト惨歌」 又吉直樹、鈴木杏、遠藤憲一
(以上順不同。放送順は未定。上記以外にさらに5作品6話を放送予定。)
【脚本・演出】 有働佳史、家次勲、本多アシタ、倉本美津留、宇野丈良(順不同)
【制作統括】 古屋吉雄(NHK) 川崎直子(NHK エンタープライズ) 上田勝巳(ライツ)


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