『silent』1シーンの濃さ、目黒蓮が残す想像させる余韻

TV 公開日:2022/12/01 20
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何度も味わいたくなるドラマ『silent』(フジテレビ系、毎週木曜よる10時)。放送を見ているとあっという間に1時間が経ってしまうが、何度も見たくなる名演があり、一つ一つのシーンについて考え始めるといくつも考えが浮かび、改めてそのシーンの“濃さ”みたいなものに気付かされる。余韻のなかで過去回とのつながりを感じたり、シーンの意味をあれこれ想像してみるのも面白い。




先週はサッカーW杯で放送がお休み。第7話ラストシーンでは、紬(川口春奈)の家で、想(目黒蓮)が紬をハグするというドキドキする余韻を残していた。前回のコラムでは、想のハグシーンに詰めこまれた意味や、第7話で温かく回収されていく『silent』の世界をじっくり味わった。


【前回のコラム】『silent』目黒蓮のハグシーンが回収する温かさ、視線の会話と“まっすぐ”な言葉


SNSではさまざまな考察で盛りあがっているが、大きくみてみると、これまでドラマ『silent』ではシリアスでつらいシーンもあるけれど、紬と湊斗(鈴鹿央士)の別れも、想と奈々(夏帆)の関係も、葛藤や気持ちの変化を繊細に描きながら最後は前を向くようなポジティブな描き方をしていると感じる。


そんななかで、第7話で気になるまま余韻を残しているシーンを2つあげてみたい。


一つ目は、紬と想がファミレスにいるシーン。急にガシャーンと皿の割れる音がして紬は驚くが、それを背にして座っている想は気づかない。想には大きな音は届いていない。紬の様子を見て、振り返って店員が割れた食器を片付けている様子を見ると、想の表情が曇り、紬に視線を向け、また視線を落とした。


ファミレスのシーンは想の暗い表情で終了した。
想が紬に「どうしたの?」と聞いて、紬が「何でもない」と答えたことに対する想の反応にも見えるし、これから紬が自分と過ごす未来への不安を抱いているようにも見えた。
こういった想像させる余韻を残す表情は、目黒蓮(Snow Man)の演技の魅力の一つだろう。放送中の朝ドラ『舞い上がれ!』では、『silent』とはまったく性格の違うキャラクターを演じているが、それでも心の葛藤を静かに表現するシーンで表情に引き込まれ、想像させるところは共通しているのではないだろうか。
目黒が表現した陰を落とす余韻も、『silent』なら向き合ってやさしく回収してくれるのでは…と期待してしまう。


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