毎話オカルトとミステリとを巧妙に組み合わせた展開で切なく幻想的な物語を見せてくれるドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』(よみ:れいばいたんてい・じょうずかひすい 毎週日曜よる10時30分)。本作は“霊が視える”という能力を持つヒロイン・城塚翡翠(清原果耶)が、死者からのヒントを頼りに、推理作家・香月史郎(瀬戸康史)とともに難解な事件と向き合っていく物語。
第4話ではついに“透明な悪魔”との対決に向けて翡翠たちが動き出した。翡翠の霊視と香月の推理と警察の捜査。3つの力が合わされば、どんなに凶悪な連続殺人鬼だろうと逃れることはできないだろう。しかし登場人物たちがそれぞれ抱える秘密や思惑が、我々の期待と予想を次々に裏切っていく。いったい、この物語に何が起きているというのだろう。登場人物の誰もが怪しく見えてきた第4話。“透明な悪魔”の正体、そして翡翠と香月に待ち受ける運命とは。(以下第4話ネタバレあり)
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「犯人は…ひょっとすると鐘場警部なのかもしれません」
連続殺人鬼“透明な悪魔”による「女性刺創連続殺人事件」。9件目の現場で警視庁捜査一課の刑事・天野天子(田中道子)が発見したのは白い錠剤のようなもの。それをきっかけに警察サイドへの疑惑が一気に膨らんでいく。
錠剤から検出された成分は、警部・鐘場正和(及川光博)が頻繁に口にしているタブレット菓子と同じものだった。天子が錠剤を発見した時点では鐘場は現場に到着していなかったはずなのに、なぜ。さらに鐘場の疑惑を強めるのが10年前に16歳で殺された娘の存在。天子が偶然見てしまった鐘場の娘の容姿は、被害者たちの特徴に通じるものがあった。娘にありえたはずの未来を若い女性たちに見て、逆恨みで殺害する。いかにもシリアルキラー的動機だが…。そして第4話の序盤から翡翠と香月を双眼鏡で見張り続けていた何者か。その正体が鐘場と分かるなり「やっぱり鐘場さんか...」「怪しすぎてミッチーは違う気がする」「鐘場が2人を監視しているのは犯人がやってくるのを待っているからなのか? それとも本当に?」と疑心暗鬼にとらわれる人が続出。鐘場の動きは捜査の一環なのか、それとも次の獲物を見定めているのか。
怪しいのは鐘場だけではない。第4話では刑事・蛯名海斗(須賀健太)への疑惑も一気に加速した。
事件の証拠となりうる錠剤を自分で預かったり、天子に隠れて誰かに連絡をとったりと怪しい動きが目立った蛯名。終盤、鐘場を尾行している天子から電話がかかってきたシーンは衝撃的だった。これまで人畜無害そうに見えた蛯名が一転して冷たい表情を浮かべ、天子からの電話に出ることなくスマホを懐にしまい、鐘場と同じようなタブレット菓子をおもむろに口にしたのだ。鐘場以上に不審さ溢れる行動に「ほら蛯名くんめちゃくちゃ怪しいよ!!!」「須賀健太さん信じてたけどやっぱアレなん!?」「こいつが本当の犯人なのか?」とSNSは大混乱。事件現場に落ちていたタブレット菓子は、鐘場のではなく、蛯名のものだったのだろうか。さらに蛯名が車で待機していた場所。犯人と思しき人物のシーンで必ずと言っていいほど登場した建物に、似てはいないだろうか。なぜ蛯名はそんなところにいたのだろう。そして蛯名はどこへ向かったのだろう。