新町は第1話から一貫して誠実で真っすぐで、熱いキャラクターだった。最終話で前面に出ていたのは“誠実さ”だったように思う。特にそれを感じたのは国立競技場でのラストシーン。伊垣の件を最後とする約束をきっちり守り、潔くスポーツマネージメントの世界から立ち去ろうとする姿勢は、見ていて惜しさと同時に気持ちよさを覚えるくらいにまっすぐだった。だからこそビクトリーへの復帰を高柳から持ち掛けられた新町が、最後に流した涙は胸を打った。
何よりも綾野剛の演技だ。このドラマでは何度も綾野剛の泣きの演技にやられてきたが、今回はその中でも断トツだったと言いたい。唇を結び直す仕草や、真っ赤になった目とあふれ出る涙。声やセリフに頼らない、表情の変化だけで見せた泣きの演技。感極まってから涙を流すまでの一連の表情の変化をとらえ続けたカメラワークにも感謝しかない。
最後はビクトリーメンバーが国立競技場に揃い、喜びを分かち合っての大団円。
新町めがけて真っ先に駆け寄ってくる城に思わず頬が緩んだ。出戻りの3人を温かく出迎えてくれた梅屋敷(増田貴久)、真崎かほり(岡崎紗絵)らビクトリーのメンバーと、素直さを取り戻した高柳の「仕事、始めるか!」という明るい声掛け、そして新町の「すべてのアスリートにリスペクトを」の一言で、物語はすっきりと締めくくられた。
「夢が終わった。人生が始まった」とは本ドラマのキャッチコピーだが、最終話まで見て思うのは、新町の夢は終わっていないのではということ。スポーツマネージメントを通じて、誰かを応援することに幸福さを見出し、この世界にはまだまだ「アドレナリンが出まくるようなこと」があると知った新町。これからは誰かの夢が、新町の夢になっていくのかもしれない。夢に終わりはない。夢はいつでも誰でも持つことができる。週明けの仕事を思って沈んでしまいがちな日曜の夜に、明るく前向きな気持ちを分けてくれた『オールドルーキー』。本作らしい爽やかで幸せな結末の余韻に浸りつつ、またどこかで新町たちに会えることを願っている。
▼『オールドルーキー』全10話をコラムで振り返る
■日曜劇場『オールドルーキー』
毎週日曜よる9:00~9:54
(C)TBS
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