「つらくなったら帰ってこい その時は茶でも入れてやる」
縁側に座る父と娘。2人の会話に多くの視聴者が涙した。
月10ドラマ『魔法のリノベ』(カンテレ・フジテレビ系)先週の第7話では、小梅(波瑠)の家族が登場。まるふく工務店の三男・竜之介(吉野北人)も巻き込み、小梅家族の人生をリノベーション。「家族みんながいないと困る家」を実現するリノベはまさしく“魔法”であろう。涙を誘った第7話を振り返って、今夜の第8話に備えたい。(出番多めの三男・竜之介は☆今週の竜之介☆にてお届け♡)
(以下、第7話ネタバレあり)
魔物は実家にも――。
父・鳥雄(相島一之)「台所はかあさんの一番の居場所だから」
母・喜代子(宮崎美子)「台所は職場よ 居場所じゃありません。」
二世帯住宅に建て替えるという小梅の実家。プランを見ると、家はなんと3階建て。父が1階で母が2階、そして弟夫婦が3階という想定だ。しかしその間取りはどう見ても母・喜代子が負担になる内容ばかり。「キッチンが2階で洗濯物が1階だと上り下り きつくない?」「母がお茶を持って階段 上り下りするんですか?」頑として動こうとしない鳥雄に対抗すべく、小梅は問題点を指摘する。間取り以前に根本的な問題があるようだ。
「この間取りは 家族が孤立する間取りになってる。家事はお母さんが1人で背負って お父さんはますます家のことに関わらなくなる」
更新されてもプランは3階建て。小梅が意見すると鳥雄がキレた。
「何で 俺が家事をやらねばならんのだ!」
世の奥様を敵に回す一言が飛び出す。亭主関白な鳥雄は家事を一切やらず、全て喜代子が担ってきた。しかしそして喜代子自身は小梅と鳥雄が言い争いをしている間、呑気にお茶をすすっている。それもそのはず、この3階建てを希望したのは喜代子自身だったのだ。さらにはいずれ3階を賃貸として貸し出す予定とのこと。これには鳥雄もビックリ。そして驚くべき一言。
「おとうさんが死んじゃったあとは 私が1階を使うから。」
動揺する鳥雄をよそに、喜代子は平然と続ける。
「私ね 諦めてるの。お父さんは変わらない。」
喜代子が考えていたのは、“誰かが欠けても困らない家”だった。これには家族一同が無言となった。
さすがにショックを受けた鳥雄は竜之介に小梅と一緒に2階建てのプランを考えてくれないかと依頼。さらに「お父さんがいないと困る家」にしてほしいと頭を下げる。これまでの威勢はどこへやら。喜代子の言葉が刺さったようだ。竜之介は建て替えでなく、リノベを提案。小梅と2人で今の家を残すプランを考える。