『石子と羽男』心に留まる1シーン、丁寧な描写と惹きつけられるキャストの熱演

TV 公開日:2022/08/26 29
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依頼人は1才になる双子のパパ・高梨さん(ウエンツ瑛士)。業務が忙しく、子供を預けたくても認可保育園に入れられず、妻は育児ノイローゼ気味。そこに怪文書が届き、妻の症状が悪化。鍋に火をかけたままうたた寝してボヤ騒ぎ。


妻は過労で入院し、マンションの住民からは、資産価値が下がると困るから怪文書の件を大ごとにしないでくれと言われ…もう踏んだり蹴ったりだ。それでもベビーシッターを雇って日々一生懸命生活していた。


朝、両手にゴミ袋を抱えて慌ただしく家を出る高梨さん。ベビーシッターに「すみません、今日もお願いします」と気さくに声をかけ、マンションを出て走りだすとゴミ袋が破けて、生ごみが散乱してしまう。張り詰めていた心が破れて、一気に絶望感がなだれ込んでくるような瞬間が胸をしめつける。ゴミ袋でなくとも、こういうちょっとしたことで絶望が押し寄せる瞬間は誰しもが経験したことのある感覚でないだろうか。それでもゴミを拾い集めて前に進まなければならない。高梨がゴミが散乱してからまた動き出すまでの表情や動きは、やり場のない苦しさが痛いほどに伝わって来た。


この高梨を演じたウエンツ瑛士も然り、毎話登場するゲストの熱演が胸を打つ。第4話で“めるる”こと生見愛瑠趣里が演じた姉妹の涙や、第5話で中村梅雀が見せた晴れやかな笑顔も印象に残っている。


生活の中の愛すべき一瞬やどうしようもなく苦しい瞬間を切り取り、それをキャストがリアルに体現する。そんなシーンが丁寧に積み重なることで、ドラマに感情移入し、思いっきり楽しめるのかもしれない。


今夜の第7話では、本作がドラマデビューとなる片岡凜と、17歳にして芸能キャリア13年の小林星蘭がゲスト出演する。また、予告映像には、野間口徹の姿も。


羽男を演じる中村倫也とはドラマ『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系)での共演も記憶に新しいが、どんな芝居を見せるのか楽しみだ。


先週の第6話ラストで、キッチンカーの看板に自転車で突っ込んで、外国人の店員に罵られていた羽男。そこからどう物語が展開していくのか。隅々まで第7話を堪能しよう。



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