『オールドルーキー』2話 新町(綾野剛)唯一無二の存在感発揮、意味深ラストに先が読めず

TV 公開日:2022/07/06 20
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スケボー少女・ひかりの獲得を目指す新町と塔子は、ひかりの父の“希望条件”を偶然聞く。そのまま順調に契約に結びつくかと思えたが、やはり新町は納得がいっていない。ひかりが心からスケボーを楽しんでいるように見えないことが引っかかっているようだった。


そんな中、新町は、サッカーを習いたいらしい長女・泉実(稲垣来泉)が、家の経済事情を心配してそれを言い出せないでいることに知る。娘にやりたいことをさせてあげられていない。牧村親子と自分たちの姿が重なり、新町はひかりにもう少し歩み寄ってみることに。スケボーを教わりながらひかりの気持ちを聞き、腹を割って話すことの大切さに気が付いた新町は、ある決意をする。


契約を結ぶため、牧村親子のもとへ向かった新町と塔子。ひかり本人の意向を確かめることなく進んでいく交渉だったが、新町は最後の最後で待ったをかけ、彼女の本心を引き出す。初めて明かされたひかりの想いに愕然とする父親と塔子。クライアントにライバル会社を紹介するという前代未聞の対応に塔子は怒りと焦りを募らせるが、当の新町は落ち着いた様子。クビも覚悟の選択がひかりにとっていい方向に進んだという確信を得て、肩の荷が下りたような穏やかな口調で自分の想いを塔子に伝える。第1話でもそうだったが、覚悟を決めてアスリートに対峙するときの新町が見せる落ち着きのある明るさは、スポーツへのひたむきさを凝縮した凄みを感じさせる。


前回は矢崎に、そして今回はひかりの父親と塔子にスポーツへの向き合い方を考え直すきっかけを与えた新町。ビクトリーにおいて誰よりもアスリートの気持ちが分かる社員として唯一無二の存在感を発揮し始め、これからの躍進に期待を抱かせる。


一方で、梅屋敷はというと、新町が発した「やっぱ担当アスリートとは腹割って話すことが大事」という言葉を離れたところで聞き、プロゴルファー・高槻のイップスを解消するため渋々ながら彼と対話をすることを決意。そして高槻のイップスの原因がペットロスだったことが明らかになるが、梅屋敷はペットの死でイップスになる高槻のことが理解できない。しかし社長・高柳からは「『分かりません』じゃ困る」とダメ出しをされ、「このままじゃ彼女(=塔子)に…差…つけられるぞ」と圧をかけられる。そんな梅屋敷が思いついたのが、新しいペットを自腹で高槻にプレゼントする、ということだった。


梅屋敷のプレゼントにより高槻はイップスを克服し、ビクトリーのメンバーも喜ぶ。ベテラン社員・葛飾五郎(高橋克実)が「梅ちゃんらしくない優しさだな」と言っていた通り、これまでの梅屋敷とは一味違った判断の背景には新町の影響があると推察できる。ひかりと向き合う新町を見て、梅屋敷なりに不器用ながらもアスリートに寄り添うことを選んだ結果なのだろう。



こうしてハッピーエンドを迎えた第2話。しかし物語の端々に不穏な気配が漂っていた。


特に気にかかるのが社長・高柳の存在。彼は合理的な性格の経営者だが、第1話でスター選手・矢崎を獲得するためだけに新町を雇い、計画が崩れると即座に左遷するなど、合理的というより、ドライで冷たいという印象も拭えない。第2話でも秘書の真崎かほり(岡崎紗絵)に「君は彼に(=新町)何か期待してんのか」と平然と言ってのけたり、ラストで新町を「今までいなかったタイプの社員です」と好意的に評価する真崎に対し難しい顔をしたりなど、何やら裏がありそうな雰囲気。塔子が口にした「社長は怖い人なの」という言葉も引っかかる。


一見爽やかで明るい雰囲気に包まれていそうに見えるスポーツマネジメント会社「ビクトリー」だが、ところどころに浅くない闇を感じてしまうのはなぜだろうか。


さらに新町も、娘との和解の一歩を踏み出すことはできたものの、長女の反応を見てかえって現役復帰への未練が強まってしまった様子。第2話はただのハッピーエンドでは終わらせない余韻を残し、今後の展開を読めなくさせた。


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