6月22日深夜に放送されたMBS/TBSドラマイズム『明日、私は誰かのカノジョ』(通称「明日カノ」)第11話では反響の大きかったホスト編が完結した。ホストにハマり風俗でお金を稼ぐ萌(箭内夢菜)とゆあ(齊藤なぎさ)の揺れ動く気持ちが描かれた第10話。第11話では2人がそろってホストの担当を切る瞬間が訪れた。
「ホスト編最高」「最高に楽しめた」との声が相次いだホスト編。夢だったのではないかと思うほど、萌とゆあが出会った第6話からあっという間に終わりを迎えた。今夜放送の最終話を前に、じっくりと振り返っておきたい。
(以下、第11話ネタバレあり)
「どうしよう…全然楽しくないんだけど」と初めてホストクラブへ行った時に心の中で呟いていた萌。第11話ではホストである楓(高野洸)の誕生日を祝うために、大学を辞めて風俗の仕事でお金を稼いでいた。
「ずっと萌ちゃんの味方だからね」という母親からの優しいメッセージを見た後に向かった仕事先で、萌は制服のコスプレを着させられ相手の男性に動画を撮られる。
男性から「こんな姿 親には見せらんないよねぇ?」と言われ、涙があふれてきた萌はそれ以上仕事を続けることができなくなってしまう。心をすり減らして仕事をしてきた萌にとって、その辛さはもう限界まで達していたのかもしれない。
誕生日の楓を祝うためにホストクラブへ向かう最中、楓から思わぬメッセージが届いて萌は足を止めた。
「桃花ちゃん 俺も早く会いたい」
いつもは“しごでき”(仕事ができる)で萌の誕生日プレゼントまで用意していた楓から桃花という違う名前が届く。そういう名前の客がいてもおかしくないことに萌はすぐに気付く。胸を締め付けられるような言葉が萌の心の声として語られながら、楓との思い出が映像として流れていく。
「うれしい言葉をくれるのも 欲しかった居場所になってくれるのも 楓が…ホストだから…私が お店のお客さんに愛想笑いするのと同じように 耳障りのいい言葉で甘やかして恋人ごっこをしてくれる でも それは 楓が見てくれてるのは…客としての私だけ…そんなの気付いてた。でも ずっと気付かないふりをしてた。たとえ 真実なんかなくても楓の前だけでは 好きな人の隣だけでは…主人公でいたかったから」
現実を突きつけられて涙が止まらない。そんな萌のもとにメッセージが届く。
「萌ちゃん!キンタマキラキラ金曜日!」
夢から覚めた瞬間だろうか。元々行きつけだったバーのみっこから送られてきた底抜けに明るいメッセージと写真を見ながら、「バカじゃないの?」と涙を流しながら笑う萌。「ほんとバッカみたい」と言いながらも少しスッキリしたような表情が印象的だった。