『マイファミリー』絞り込まれる真犯人、丁寧な心情描写はラストへの最高の伏線

TV 公開日:2022/06/10 26
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5日に第9話が放送された二宮和也主演の日曜劇場『マイファミリー』(TBS系、毎週日曜よる9時から放送)。次回いよいよ最終回。真犯人が明らかになる。「来週が待てない」「1話から見返す」「怪しい人増えた」「もうどうか、みんな幸せでいてー!!」とSNSでもコメントが殺到。物語は一気に加速し、登場人物それぞれが覚悟を決めて動き始めた。悲劇の結末を迎えるのか、それともハッピーエンドでみんなの笑顔が見られるのか。どのようなラストになるのかで、『マイファミリー』のタイトルにこめられた想い、そしてドラマが本当に伝えたかったことが明らかになる。今まで何度も視聴者の予想を超えてきた本作にかかる期待は大きい。ドラマは、鳴沢温人(二宮和也)と妻・未知留(多部未華子)の娘が誘拐されたことから始まる、家族の絆が試されるノンストップファミリーエンターテインメント。

(以下、第9話ネタバレあり)



真犯人は誰なのか。温人(二宮和也)を逮捕し、これまでの流れを聞き出した今、既に警察内ではストーリーが出来上がっていた。


――東堂(濱田岳)と上手くいっていなかった妻・亜希(珠城りょう)が、娘・心春(野澤しおり)を“狂言誘拐”。自分も失踪したと見せかけて、どこかで暮らしている。しかし東堂はそれを認められず、一連の誘拐事件を起こし、妻と娘をみつけだそうとしている。――

そんな話を意気揚々と語ったのは日下部(迫田孝也)。


今まで、俳優・迫田孝也として“真犯人”を期待される場面は多々あったが、日下部として特に目立った行動は見られなかった。ここにきて急に捜査の中心に立って持論を展開する様子に、SNSでは「急に怪しさ満載」「迫田さんが犯人に見えて仕方がない」「間違いなくミスリード」と様々な考察が集まる。日下部は、対立していた葛城(玉木宏)と組もうとするほど、“出世すること”に執着していた。あと少しで届きそうな手柄をなんとか手にしたいという想いで、力が入っているだけだろうか。



警察は“敵”のように描かれている。警察のせいで取引が失敗したり、無実の罪を着せられたりする温人たち。なぜ邪魔をするのか、もっと丁寧な捜査をしてほしいと心乱されるが、真犯人が警察内部にいる場合は話が別だ。“真犯人は東堂亜希”だと決めつける管理官・日下部、怪しい動きが特にないにも関わらず意味深なカットが入る捜査一課長・吉乃(富澤たけし)の二人を怪しむ声は多い。


また、事件を間近で見てきた鷲尾巡査部長(山田キヌヲ)や梅木巡査(那須雄登)にも、真犯人の可能性が十分ある。誰かが誘導しているのだとしたら、事件を解決できない警察の動きも納得だ。



しかし同じ捜査一課でも、葛城は必ず“真実”を突き止めるという強い執念を見せる。


「私は警察官です。」

警察という仕事に誇りを持ち、大切にしてきた葛城。例え部下だった東堂であっても、罪を犯した者には厳しい。


心春と実咲(凛美)の共通点に事件の鍵があると知った葛城は、温人に協力を求める。心春の誘拐事件に責任を感じているから犯人を捕まえたいと話す葛城に、温人はそれはエゴだと突き返す。

「仕事だけが生きがいなんですよ 1年前の あなたと同じで」

心の底から溢れるように出た葛城のその言葉は、自嘲的にも聞こえ、強い信念も感じられた。玉木宏の思い詰めた表情からは、葛城の“仕事への想い”がにじみ出る。


SNSでも、「凄い説得力だった」「葛城刑事のファミリーは仕事ってことか」「正義を貫く葛城刑事がかっこ良すぎる」「温人も葛城さんも幸せになってほしい」と葛城に寄り添うコメントが上がった。


温人と葛城のこのシーンは、二人の心が通じ合う様子を描きながら、温人の変化も映し出した。いつのまにか家族のことを一番に考えるようになっていたことに、温人自身が気付かされた瞬間だったのかもしれない。鳴沢家の絆が深まるのを、じわじわと感じられるのは、二宮和也の“台詞で説明しない”表情の演技によるものだろう。リアルで細やかな表現に、視聴者は自然と引き込まれていく。


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