『やんごとなき一族』松下洸平、尾上松也との対峙で見せた“受けの芝居”の秀逸さ

TV 公開日:2022/06/02 38
この記事を
クリップ

一方、香川と有沙の婚約祝いのお茶会で、お手前として客をもてなすことになった佐都。そんな佐都に作法を教える久美ママのカッコイイところに、今回はしびれてしまった。いつものように美保子が佐都に雑用を押し付けようとしたところ、キリッとした表情で追い返す久美ママ。迫力満点で、さすがの美保子もタジタジ。胸がすっとしたし、佐都の味方が増えてきて、うれしくなってくる。


“松本劇場”はというと、まずは美保子の金パック姿がインパクト抜群。今回は童謡の『おかあさん』。美保子はお茶会になんと良恵を誘ったのだ。姿を現した良恵に佐都があんぐりすると、美保子はにんまり。キッと佐都がにらんだときの美保子の笑顔が面白過ぎる。しかも美保子に言われるまま正客の席についてしまった良恵。もうハラハラドキドキしすぎて、良恵が粗相をするたび、辛すぎてチャンネルを変えたくなってしまった。だけど、大衆食堂の女将らしい相手を思いやる心で一発大逆転。


そして最後に美保子の衝撃的な過去が明らかに。香川の母親の証言で、「万屋寿庵」の前のおかみは、愛人に取って代わられており、美保子はその愛人の娘だったことが発覚。美保子の父はギャンブルで多額の借金を抱え、母は元ホステス。なんだよ、美保子も元庶民じゃないか。しかも夫の明人(尾上松也)は知っていたのである。


それにしても、これまで圭一パパ(石橋凌)と美保子の操り人形のように見えていた明人の健太に対する暗い確執。


序盤、明人と建太が対峙する場面。心配する建太に向かって明人が「やめろよ!!その顔」と怒号を浴びせる。尾上松也の迫力もすごかったが、それを受けた松下洸平も素で驚いているかのような表情。その後も「いいか、跡取りは僕だ!」と明人にまくし立てられ後ずさり。これまでの感情を大爆発させた尾上松也も素晴らしかったが、松下洸平の受けの芝居も秀逸だった。2人の呼吸が見事に合わさり今後の展開のカギとなりそうな印象的な場面だった。


明人にとって健太は耐え難い存在だったようだが、美保子にひと目ぼれし、明人が美保子の過去を隠したシーンは胸が痛くなった。SNSでは「明人が豹変」「明人さんがちゃんと美保子さんを好きでよかった…!」「最後ちょっと、ほんのちょっと同情した」「これまでの振る舞いや性格の悪さで何も共感できない」と、多くのコメントが飛び交った。


最後にひと言。ドラマに出演されていた上島竜兵さん。謹んでお悔やみ申し上げます。


文:今 泉

2/3ページ

この記事の画像一覧 (全 14件)