「お前、インビジブルじゃないんだろ!?」
志村(高橋一生)のセリフは衝撃的だった。キリコ(柴咲コウ)はインビジブルでなく、本当のインビジブルはキリコの弟・キリヒト(永山絢斗)。これまでの大前提を覆された『インビジブル』の第5話。
※以下第5話ネタバレあり
まずは安野(平埜生成)と志村の回想シーンから触れてみたい。笑顔で会話をする2人は、おそらく張り込み中なのだろう。そんな中、潔白に見える人間が悪事を働いていることもあり、悪とは何か? と問いかける安野に「それを見極めるのが俺らの仕事だ」と志村は答えている。まさに志村にとっては刑事としての信念ともいえる言葉。「俺は警察の正義を信じてます」という安野に、志村はまっすぐな後輩が愛おしくてたまらないという優しい表情を見せている。それにしても“刑事の正義”というセリフはフラグにしか思えない。同時に、あまりに優しい表情に2人の関係を邪推してしまった(汗)。
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そしてこれまでを振り返ると、志村の暴走的な活躍で事件を解決することが多かった。だが、今回は脇を飾るキャラクターが、志村の暴走以上に“いい味”を出している。インビジブルに依頼されて安野を殺したと証言した武入(鈴之助)が逃走し、キリコも姿を消した。
1人で行動を起こそうとする志村に犬飼課長(原田泰造)は「立場上、お前に好き勝手させるわけにはいかないが、安野のことは別だ。責任は私が取る」ときっぱり。かっこいいぜ、課長! 「忘れるなよ、あいつが殺されて無念なのはお前だけじゃない」という犬飼課長に志村は何も言わずにぺこりと頭を下げる。案外、志村が一番信頼している人間は犬飼課長かもしれない。