考察だけじゃない『マイファミリー』予想を裏切り続ける二宮和也への期待

TV 公開日:2022/04/28 42
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4月にスタートした二宮和也主演の日曜劇場『マイファミリー』(TBS系、毎週日曜よる9時から放送)。娘を誘拐された温人(二宮和也)と妻・未知留(多部未華子)は、犯人からの指示で警察の排除と、身代金5億円の準備に奔走する。犯人の不可解な言動や、一見幸せそうに見える温人の実情が見えてくると、初回から「犯人の真の目的は何だ!?」「友達も怪しい」「警察変じゃない?」「どのジャンルにも属さないような切り口と展開」と様々な意見が飛び交い、24日に放送された第3話では、ついに誘拐事件が完結。原作がなく予測不可能な展開が続き、「予想のはるか上」「次は何が起こるのー!?」と次回からの新章にも期待が高まっている。ドラマは、鳴沢温人(二宮和也)と妻・未知留(多部未華子)を中心とした家族の絆が試されるノンストップファミリーエンターテインメント。

(以下、第3話ネタバレあり)

 

 

娘の誘拐、犯人との交渉、幾度となく登場する多額の現金、怪しい動きを見せるビジネスパートナー…

一見するとサスペンスやミステリーに思える本作。しかし見進めていくと、その枠組みを超えた新たなジャンルであることに気づく。

 

主人公の鳴沢温人(二宮和也)は、ゲーム会社の社長。妻・未知留(多部未華子)や娘・友果(大島美優)と何不自由のない生活を送っていた。そこに、娘を誘拐したと犯人から連絡がくる。視聴者は、この鳴沢家と警察による犯人捜しが始まると感じたはずだ。怪しい動きを見せていたビジネスパートナー・香菜子(高橋メアリージュン)や、友人の三輪(賀来賢人)、東堂(濱田岳)などに不審な点がなかったか考察しようと思いを巡らせる。


 

何かが違うと感じ始めたのは、第1話中盤から。

犯人はなぜか“警察排除”に固執していて、鳴沢夫婦への指示も一方的な電話のみ。その機械音声も、不自然さを助長する。さらに、手を引いてほしいと言われているにもかかわらず、「“警察”が解決する」と異常に執着する捜査一課の葛城(玉木宏)たちにも違和感を覚えた。さらに、何度も描写される夫婦の不仲。家庭を顧みない温人に、未知留が常に腹を立てている。もしかしたら、警察がいると大きな事件として扱われるので排除したいのではないか。犯人は、両親の不仲を改善したいだけの娘本人なのではないか。そしてラストは穏やかな家族が映し出されてハッピーエンドで幕を閉じるのでは…。SNSでも「娘の自作自演?」「なんかこの誘拐おかしいね」と話題になった。

 

しかし、このドラマはそんな視聴者の予想を裏切ってくれた。家庭内で起こっている小さな事件なのかと感じ始めた矢先、第1話ラストで温人と未知留が、事件のことをネットニュースで大々的に生配信する。“大きな事件”にすることで世論を味方につけ、警察を排除。娘を取り戻すため、とことん犯人の指示に従う。この大胆な方法で、夫婦は犯人との交渉を続ける。面白くないのは警察。葛城ら捜査一課と温人という対立の構図が見えてきた。『マイファミリー』は、犯人捜しではなく警察と戦う家族の物語なのか。

 

公表したことでマスコミやネットに追われることになる温人たち。最近は、『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』や『真犯人フラグ』など、主人公がSNSを大胆に利用するドラマが増えている。『マイファミリー』でも、温人は“警察排除”のためにSNSを巧みに利用。便利だが、敵に回すと恐ろしいネットの世界。元々CEOとして有名だった温人だが、今後ネットを利用したこの対応がどう響いてくるのかも気になるところだ。視聴者の予想を次々と上回るこのドラマは、これからどんな展開を見せてくれるのか。ドラマを見ている視聴者も、SNSで感想のコメントを上げ続けている。

 

ここまで物語に入り込めるのは、キャストの演技に引き込まれるからだろう。

二宮和也が演じる温人は、犯人の指示に忠実に従いながらも、警察をうまく出し抜くキレ者だ。時に視聴者までもが騙される。その一方で、家族のことを何も知らなかったと反省し、徐々に歩み寄る素直な面も見せる。そんな二面性を持つ主人公も、二宮和也にかかればどこか深みのある人間味あふれた人物に見えてくる。

妻・未知留を演じる多部未華子も、「なぜそんなに?」と感じるほど温人への態度が冷たい。過去に何かあったのではないかと、つい考察を始めたくなってしまうほどだ。そんな温人と未知留が、娘のために協力していく姿には、「夫婦のシーンに涙が」「2人とも神がかってる」「心の震えが伝わってくる」と視聴者も涙。考察をしながらも、登場人物の人生や想いから目が離せない。


 

また、鳴沢夫婦の大学の友人・三輪を演じる賀来賢人と東堂を演じる濱田岳も圧倒的な存在感を放つ。夫婦と犯人のやりとりを中心に描かれる誘拐事件だが、この2人が持つ“友人としての頼もしさ”と“正体不明の怪しさ”も見逃せない。


長い間、夫婦と連絡をとっていなかったという2人。ぎくしゃくした雰囲気がずっと漂っていたが、2人は夫婦に協力する。
三輪は弁護士で、なんと未知留の元彼。第2話では、法律を武器に“警察排除”の手助けをしてくれた。東堂は元警察官で、警察の内部事情に加えて葛城(玉木宏)のこともよく知っているという。2人のおかげで警察を出し抜くことに成功するのだが、信用していいのだろうかという不安は拭えない。まず温人たちに良い印象を持っていなかったし、あまりプライベートが描かれていない。とはいえ、誘拐事件に関しては信頼できる“仲間”として活躍し、「友人たちも最強」「胸熱すぎた」と盛り上がった。
しかし、賀来賢人と濱田岳という演技派のキャストが演じるだけに、「1番怪しいのは友人」「このままただの友達で終わるとは思えない」と期待の声も上がっている。

 

捜査一課の葛城を演じる玉木宏にも注目が集まっている。


葛城という人物は、とにかく鳴沢家の誘拐事件に“警察”として関わろうとする。自宅から追い出されると、次は近所に捜査本部をつくる。“ママ友”として女性警察官を潜入させたり、最後には鳴沢夫婦の両親に盗聴器をつけてもらって様子を探ろうとする徹底ぶり。
玉木宏は、『極主夫道』のようなコメディで見せる演技とは全く違い、隙のない険しい表情をしている。執念を感じさせる目には、恐怖すら覚えた。SNSでも「迫力ありすぎ」「鬼気迫る演技」と絶賛のコメントであふれている。

さらに、同じ捜査一課には、サンドウィッチマン富澤たけし迫田孝也の姿も。


“俳優”富澤には、「犯人?」の声も上がるほど。迫田も、『天国と地獄~サイコな2人~』『真犯人フラグ』と重要な役を演じてきただけに「迫田さん出てきたら毎回犯人に見える」と早くも犯人候補に。個性あふれる俳優陣に、期待が高まるばかりだ。

【画像】『天国と地獄』出演時の迫田孝也

 

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