吉高由里子主演の金曜ドラマ『最愛』(TBS系、金曜よる10時~)もいよいよ佳境。完全オリジナルで描く本作は、何か真実が明らかになっては新たな謎が生まれ、どんな結末を迎えるのか視聴者の考察は白熱。読めない展開、押し寄せる切なさに翻弄され、引き込まれる。
【第9話放送後のレビューはこちら】『最愛』松下洸平“大輝”うっかり告白から一変「まさか大ちゃんが…?!」衝撃展開と母の愛
殺人事件の重要参考人となった若き女社長・真田梨央(吉高)、かつて梨央が思いを寄せていた事件を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平)、そして梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)を中心に描かれるサスペンスラブストーリーは、今夜10日、最終回直前の第9話を迎える。
ドラマには2種類のポスターがあり、それぞれの手の位置に注目する考察なども見受けられ12人のキャストの顔が並ぶ“サスペンスバージョン”には「真相は、愛で消える。」というキャッチコピー。もう一つの“ラブストーリーバージョン”には、「全ては、愛するがゆえに。」とある。
ドラマ放送が発表された際、新井順子プロデューサーは「登場人物たちが、“最愛のもの”のために、どのように動き、どんな感情が生まれ、何が起こるのか?」とドラマについてコメントしていたが、そのそれぞれの“最愛のもの”が第8話までの間でだんだん見えてきた。先週の第8話では、その色がより濃くなるとともに、その危うさものぞいた回。
線路際で梨央と大輝が「先のこと考えたい相手は他におらんで」「私もおらん」。梨央と大輝にとってまさにお互いが“最愛”。尊い2人の幸せを願わずにはいられない。一方で、不正をした後藤(及川光博)にとっての“最愛”は会社という居場所。「私のすべてだ。ほかには何もないんだよ」。“最愛のもの”を守ろうとして罪を犯したと告白した。「私のすべて…」と後藤の言葉を繰り返した加瀬にとって、「家族」である梨央は、男女の愛というものを超えた“最愛”。不正の謝罪を考える梨央を止め、真実を公表しない選択を勧める。梨央の母・梓(薬師丸ひろ子)の言葉も“最愛”の危うさが滲む。梨央の父・達雄(光石研)が死体を遺棄したことについて、「世間では悪いことだけど、私も達雄さんと同じことをしていたと思う。地位も立場も忘れてね」。達雄が“最愛”の家族を守ろうと犯した行動を肯定した。
【第8話詳細】『最愛』吉高由里子&松下洸平 ぎこちない手繋ぎにキュンも…示された“最愛”の危うさ
それぞれの“最愛”の強さを感じた第8話のラストで、「こんなに指折りに恐怖を感じたのは初めて」「鳥肌立った」などと大反響となった“ペン”のくだり。事件現場にあったペンの持ち主を梓が一人一人上げて、梨央がそれに沿って指折り数える。梨央の指にピントがあたり顔はぼやけている。鳥肌ものの演出で挙げられたのは、梓、梨央、政信(奥野瑛太)、後藤、そして加瀬の5人。今まで癒しとも言える存在だった加瀬が疑惑の5人の1人に。
第6話終盤で意味深に映った加瀬のスニーカーのアングルも妙に気になってくる。第9話の予告映像には「加瀬さん、あのペンまだ持ってる…?」と尋ねるシーンが。「加瀬さん、いろいろありがとう」という梓の言葉の意味は…?
ここにきて急に藤井(岡山天音)が大輝を訪ねなんとも怪しい目つき。
梨央の弟・優(高橋文哉)はまた記憶が飛んだと言っている。何が起こったのか。ここからどう展開して第1話で映された、額に血をつけた梨央につながるのか。
第9話について公式Twitterでは、「とんでもないことになってます…」「今夜は真田ファミリー勢揃い!!緊迫した展開に、、」とのツイートが。毎話衝撃の展開を見せるドラマ『最愛』。第9話も見逃せない。