『最愛』吉高由里子&松下洸平 ぎこちない手繋ぎにキュンも…示された“最愛”の危うさ

TV 公開日:2021/12/06 54
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最愛のために…

吉高由里子主演の金曜ドラマ『最愛』(TBS系、金曜よる10時~)。殺人事件の重要参考人となった若き女社長・真田梨央(吉高)、かつて梨央が思いを寄せていた事件を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平)、そして梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)を中心に描かれるサスペンスラブストーリーは、3日に第8話が放送された。


序盤で描かれた梨央と大輝がお酒を飲むシーンや、これからのことを考えたい人についてお互いを挙げていたラブラブな場面には「大ちゃんいきなりキュンキュンさせないで」「ほっこりする」「二人には幸せになってほしい」と反響があった。だが、その後は死んだしおり(田中みな実)が暴いた不正をめぐり、それぞれの最愛の人への思いが現れ、愛と狂気の狭間が垣間見えた展開だった。(以下ネタバレあり)



サスペンス要素が多めの第8話ながら、序盤の梨央と大輝の仲睦まじいシーンは第8話の中でも強い印象を残した。梨央が大輝の母と電話する場面は、まるで新婚夫婦のようなやりとり。梨央が電話口で大輝の母につかまっていると、大輝は「切れ、切れ、切れ」と小声で促す。“2人どぶろく祭り”では、独特の手振りで酒を勧める梨央(吉高)に「何それ」と大輝(松下)がツッコミを入れるなど、ずっと続いて欲しいと願ってしまう穏やかな時間が流れた。そして、帰り際の線路沿いで、電車の音にかき消されそうになっても、それでも大輝が声を張って言った「先のこと考えたい相手は他におらんで」。まさに“最愛の人”は梨央だと伝える言葉。梨央も「私もおらん」。


たどたどしく手を繋ぐ二人の愛おしい姿。幸せを願わずにはいられない、二人の“最愛”が確認された。


一方で、不正の証拠隠滅を図ろうとする後藤(及川光博)は、加瀬に追い詰められるが、そこでの言葉には執着ともとることができる、最愛のものへの思いが込められていた。


後藤は「着服していない、会社のためにやったんだ」と弁解して、加瀬に「会社のためになっていない」と正論で責められても謝罪はない。「君も私の立場だったらやっていた。あの場所が私のすべてだ。ほかには何もないんだよ」と吐露する。第4話、「“かけがえのないもの”と聞いて何を思い浮かべるか――。」と始まった後藤のモノローグで「私は自分を受け入れてくれたこの場所(会社)を何よりも大切に思う」とあった。「何よりも」。最愛のもののためには、悪いこともできてしまう。居場所を守るために悪いことをするしかなかった後藤の姿が映し出された。


後藤が逃げ去ったあと、加瀬が「わたしのすべて」と、後藤の言葉を繰り返す印象的な姿があった。胸に刺さったのが、その後、梨央に言った言葉からもうかがえた。


後藤の不正の証拠を調べる中で、梨央は公式に不正を謝罪したほうがいいのではと加瀬に提案するが、新薬の承認のためにあやふやにしようとする加瀬。正しさよりも、梨央のここまでやってきたことを考えて真実を隠そうとする姿が見られた。危うさが垣間見えたが、その後の梨央への思いを語る場面は、胸に迫るものがある。


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