14歳で姉の勧めをきっかけに芸能界入り。アイドルとして実に多くの人々を楽しませてきた今井翼。2020年に現在の事務所へ所属して以降は俳優業を本格化させ、人としての深みをさらに増し続けている。
12月7日よりFODにて配信される『#休暇今井』では、40歳を目前にした今井が思う「本当にやりたいこと」を自由に満喫。本作の見どころを聞くと共に、芸能界に対する今井の考えや、ファンへの思いを語ってもらった。
初めて晒す「素の自分」 “弱さ”を見せることに抵抗もあった
──まずはこの番組が決まった時の印象を聞かせてください。
ここまでプライベートな時間を表現したことは今までなかったので、30代最後の年に会いたい人に会いに行ったり、故郷に帰ったりする、素の僕を楽しんで頂けたらなと思いました。自分を見つめ直す時間にもなり、発見もありましたね。
──今回、印象的だった“休暇”を教えてください。
山田洋次監督との出会いは、僕が役者としての自覚が芽生えたきっかけなんです。芝居の恩師でありながら、プライベートについても色々なお話ができる大切な方。今回改めてお話をしましたが、芝居をする上で役者として何を大事にすべきかということを改めてお聞きできたので、とても温かい時間が過ごせたと思います。
──素の今井さんを出されているということで、ある種の弱さのような部分も語られていますが、抵抗はありませんでしたか?
正直、ありました。今年出演したミュージカル『GOYA』という作品は、役がどんどん絶望的になっていって這い上がるという、非常に精神力を使うお芝居だったんです。舞台は生き物なので、同じことを繰り返しているわけではなく、その時その時で精神状況も変わります。やってきたはずのことが不安になったりして、当時はインタビューに応じる余力もなかったりしました。
「大事にしているのはシエスタ」休暇には1人の時間も楽しむように
──今作は今井さんの休暇をコンセプトに撮影されたドキュメンタリーですが、実際の休暇はどのように過ごされていますか?
朝起きて、割と行動的になれる日には掃除機をかけます。仕事の前に掃除機をかけることでリラックスできるんです。休みの日は家でボーっとしていることもありますし、地元の藤沢まで車で行くこともあります。そのまま湘南に行って海を眺めて、しらす丼を食べて帰ってきたりして。友人と過ごす時間も好きなんですが、1人の時間も楽しむようにしています。
──湘南や藤沢は今井さんにとって、やはりとても大切なものですか?
年々帰る回数は増えましたね。僕は高校生で東京に出てきているので、年と共に故郷の良さを感じます。40代、50代はしっかり働いて、還暦を過ぎたくらいでまた地元に住めたらな、なんていうことを最近は考えるようになりました。
──休暇を充実させるためになにか意識していることはありますか?
毎食作るわけではないのですが、気分転換になるのが料理。寝る前に献立をイメージして、お昼にスパゲッティを作ることが好きです。大事にしているのはシエスタですね。ご飯を食べた後に、30分くらいの時間でもソファーで横になると気持ちが切り替わるんです。
それから、僕はお世話になっている方に手紙を書くことを大事にしているので、休暇を利用して手紙を書くこともあります。夜は友達とご飯を食べに行ったり、家でデリバリーを頼んで、1人でお酒を飲みながらベイスターズ戦を観て過ごしたりもします。