幸せのカタチ=“スーパーリッチ”を追い求めるキャリアウーマン・衛(江口のりこ)の半生を描く『SUPER RICH』。第8話は、そのメッセージがわかりやすく打ち出された回だった。
※以下第8話一部ネタバレあり
「やりたくないことはやらん」「私なんかって言わない」など、『SUPER RICH』ではこれまでも幸せに辿り着くための小さなメッセージを積み重ねてきた。そのひとつの到達地点となったのが、今回の衛(江口のりこ)と今吉(中村ゆり)のシーンだった。
悪意ある投稿によってアウティングをされた今吉。このまま自分が会社にいたら迷惑をかけると、今吉は退職を申し出る。そんな今吉に、衛はきっぱりとこう告げる。こんなことでなくなる取引も、貸してくれるオフィスもどうでもいいと。
「わたしらは会社の話も仕事の話もしてない。人間の、大事な友達のあなたの心の話をしてるんや」
そこからの台詞がグッと来た。
「今吉、なんでもないって顔をするな。自分のせいとか言うな。自分のことを悪く言わんといて。私らがこんなに必要やって言ってる素晴らしい人間なんやから、今吉は。あのな、嫌なときは嫌って言っていいし、怒りたいときは怒っていい。泣いてもいい。我慢するな、今吉。今吉、今、なんにも悪いことしてないのに暴力ふるわれたんやで」
私たちの日常にはたくさんの暴力がひそんでいる。それは、殴る蹴るの身体的暴力のみに限らない。心ない言葉を浴びせかけられること。理不尽な誹(そし)りや差別を受けること。労働力を不当な安値で搾取されること。敬意を払われないこと。どれも人としての尊厳を踏みにじる、心の暴力だ。