『アバランチ』綾野剛のアクション&福士蒼汰の熱演が、この“戦争”に火をつける

TV 公開日:2021/11/24 61
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思えば『アバランチ』というドラマ自体、正義とは何かを視聴者に問い続けてきたように思う。彼らの「悪を動画で晒しものにする」という手法が、その好例。これだけインターネット上での暴走が社会問題化する中で、いかに悪を裁くためとはいえ、ともするとネットリンチを肯定的に描く姿勢に、疑問や違和感を持つ人も少なくなかった。


が、それもやはり確信的だったのだろう。自分の正義は、自分で決めてよ。『アバランチ』はそう視聴者に迫り続けていたのだ、これまでずっと。


「匿名じゃ伝わんねえこともあるんだよ」


戸倉との正面対決を決めた羽生は、そう言った。これも匿名による誹謗中傷が目立つ昨今の社会に対して投げかけた言葉でもあるはずだ。自分の顔と名前を世に出して初めて伝わるものがある。羽生は、戸倉に何を伝えるつもりなのか。


ただ、次回予告を見る限り、予想だにしない展開が羽生を待ち受けているようだ。SNSアカウントをのっとるようにして現れた、匿名のマスクで顔を隠した偽の「アバランチ」。彼らが仕掛けたテロ予告。やはり大山(渡部篤郎)の手によって「アバランチ」は危険なテロ集団に仕立て上げられるらしい。羽生が指名手配され、ネット上の風向きが一変する場面も今回の冒頭に挿し込まれていた。やはり「雪崩」に巻き込まれるのは「アバランチ」の方なのか。


現実社会でも、政府による情報操作が行われているという言説は今や公然の事実のように話されている。一方で、荒唐無稽な危険思想は「陰謀論」と一笑に付される。では、両者の境目はどこなのか。結局は、当人たちが決めていくしかないだろう。己の正義というまなこで見極めていくしかない。その準備はできているか。あなたは何を信じ、何を選ぶのか。


賛否が分かれたネットリンチ的な制裁方法も含めて、『アバランチ』は問いかける。「あとの判断は、この動画を観ているすべての人間に委ねる」と。


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