「自分の正義は、自分で決めてよ」
きっとあの羽生(綾野剛)の言葉が、すべてだろう。第2部へ突入した『アバランチ』。第6話は“戦争”へとなだれ込むその直前、火薬庫に爆薬が着々と積み込まれていくのを眺めているような回だった。
※以下第6話、一部ネタバレあり
“戦争”は、正義と悪によって行われるのではない。正義と、また別の正義によって起きるもの、というのは昔からよく言われる話。どんなものも立場が変われば見方が変わる。正義などはその最たるものだ。
「立場が違えば、正義は変わる」
西城(福士蒼汰)に問われた父・尚也(飯田基祐)はそう答える。刑事部長である父は、西城にとって正義そのものだった。偉大な父の後を追い、自らも刑事の道を歩み、不正を働いた上司を殴ったのも、父ならそうすると思ったからだ。
そんな父が、戸倉(手塚とおる)とつながっていた。それは、西城にとって自らの正義が根底から覆された瞬間だった。はたして正義とは何か。西城は、ずっと揺れ続けていた。