綾野剛ら『アバランチ』メンバーへ増す愛着心、“緊張と緩和”の妙

TV 公開日:2021/11/02 37
この記事を
クリップ

いいドラマは、時代を映す。時に、人が見ないふりをしているものまで、ありありと映す。これまで立て続けに権力者の不正を暴いてきた『アバランチ』(カンテレフジテレビ系)。第3話では、そんな権力に踏みつけられる女性たちの叫びと怒りを描き出した。



※以下第3話、一部ネタバレあり

大物政治家や財界の重鎮が足繁く通う高級会員制サロン「悠源館」。そこでは立て続けにホステスが不審な死を遂げていた。その中の一人が、花音(吉谷彩子)。人を笑顔にできるタレントになりたい。そう夢を抱いて飛び込んだ芸能事務所。しかし、そこは「悠源館」で働くホステスの供給源だった。夢を囮に、男たちに食い物にされた花音はやがてドラッグ漬けとなり、自ら死を選んだ。


花音の友人であるリナ(高橋メアリージュン)は、民栄党議員・田淵(矢柴俊博)こそが花音を餌食にした張本人であると突き止め、自らの手で報復を果たす。山守(木村佳乃)の制止も聞かず、何度も何度も、血で真っ赤になるまで、田淵の顔を殴り続けた。


これまで「アバランチ」はあくまで不正を暴くにとどめ、審判は民衆に委ねていた。今回、リナは初めてその信条から逸脱した。完全なる私的制裁。だけど、「アバランチ」のメンバーは誰一人としてリナを責めない。なぜなら、わかるからだ。法やモラルに背いてでも、この手で裁きたい悪があることを。「アバランチ」は決して完璧なダークヒーローじゃない。それぞれが大切な人を失った悲しみを抱えながら、常に自問自答している。その姿が人間らしくて、ぐっと「アバランチ」のメンバーを近くに感じた。


1/4ページ

この記事の画像一覧 (全 9件)