『ただ離婚してないだけ』役者陣の「目」に釘付け、鳥肌モノの演出と芝居

TV 公開日:2021/09/17 11
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ドラマホリック!『ただ離婚してないだけ』(テレビ東京 水曜深夜0時)の第10話が放送された。「こんな苦しいドラマ初めてだ…」「もうダメじゃん、絶対ダメじゃん」「佐野の執念と演技凄い…」「とにかくガリガリ具合がすごい」「ついつい佐野!はよ逃げて!!って思っちゃったわ(笑)」など今回もすさまじい展開にSNSでも大きな反響が寄せられた。


最悪という言葉が螺旋のごとく、ぐるぐると渦を巻いて正隆(北山宏光)と雪映(中村ゆり)に降りかかる。あまりの展開に目をそむけたくなるが、出演者たちの「目」がチャンネルを変えることを許さない10話となった。(※以下、第10話ネタバレあり)



突然、家にやってきた刑事の池崎(甲本雅裕)と萌(萩原みのり)の弟・創甫(北川拓実)。玄関の前で2人を出迎えた正隆は妙に落ち着いている。今まで修羅場をくぐり抜けたことで、度胸がついたともいわんばかりの表情。家の中へ入らせてくれという池崎に軽い笑みまで浮かべた正隆は、2人が家に入った瞬間、とても悪い目をしている。これ、今までになかった表情だ。家の中で事情を聞く池崎は、疑いのある目を2人に向ける。


ひねくれた刑事そのものの芝居をする甲本雅裕は、さすがベテラン俳優。そんな池崎に対し、堂々と嘘をつく正隆。たまに目を泳がせることがあっても、以前ほどおびえるようなことはない。そして嘘をつくことにまったく迷いのない目を向けるのが雪映である。


本心を決して出さない3人の違った思惑を、目だけで見せる演出と芝居は筆舌に尽くしがたい。だからこそ、粗暴が悪くとも姉の身を思う創甫の純粋な思いが映えるのであろう。


創甫の姉を思う気持ちはそれだけでおさまらない。萌と住んでいたアパートに帰ってきた創甫は池崎の言葉を思い出す。「2人とも殺されている可能性です」。姉ちゃんは殺されているかもしれない、殺したのは誰だ、やっぱり柿野の野郎なのか…と、何も言わずとも創甫の目が物語っている。そのとき鳴った吊るし飾りの涼し気な音。一瞬、萌を思い出し、優しい目をする創甫だが、萌のプレゼントしてくれたスーツではなく、いつものジャケットを身に羽織る。そしてフードを被ったときの目は殺気を帯びていた。この創甫を演じる北川拓実もジャニーズなのだが、とてもそうとは思えないヤバさを芝居で醸し出している。


一方、警察を追い返したことで安心したのか、正隆と雪映はわずかな時間の幸せをかみしめた。「私そろそろ行くね、検診」「俺が送ってくよ」。洗い物もして雪映を気づかいながら「そろそろ運転もひかえてさ。それに、俺の子どもが見たい」とマジメで少し穏やかな目を見せる正隆。本当に未来を見据えての言葉なのか。それとも、ただの空想なのか測りかねる表情。とても家に佐野(深水元基)を監禁しているとは思えない。この陰と陽のギャップが今後の恐怖を倍増させているのは間違いない。


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