不倫ドラマだけど「空気感めちゃくちゃ好き」田中樹出演も大反響『うきわ』の魅力

TV 公開日:2021/08/23 15
この記事を
クリップ

しっとりと、淡々と、ザワザワ…


『珈琲いかがでしょう』、『シェフは名探偵』に続く、テレビ東京月曜23時の連続ドラマ枠の第3弾として放送中のドラマ『うきわ ―友達以上、不倫未満―』。SixTONESの田中樹が出演していることでも話題となっているが、SNS上では、「このドラマの空気感めちゃくちゃ好き」「空気感が妙にリアルでおもしろくて見ちゃう」「映画みたいな作品」といったコメント投稿も多く見受けられる。


野村宗弘のマンガ「うきわ」を原作とした本作は、社宅のベランダを舞台に「不倫まで壁1枚」というお隣同士の危うい関係を描く。“主演の門脇麦がサレ妻に、共演の森山直太朗がサレ夫に”と聞くと、ドロドロしているものを想像するかもしれないが、ドロドロとした雰囲気は感じない。淡々と日常が切り取られ、ふわりと揺れる感情のひだが、一つ一つ掬い取られたような丁寧な作品。そのなかで波紋の広がりが心をざわつかせる。まるで映画を観ているかのような感覚にも陥る。


監督は、“チェリまほ”こと『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』を手掛けた風間太樹が担当。落ち着いたトーンでテンポよく、夫婦の関係の変化や小さなほころびと、少しずつ距離を縮めるお隣同士の二人が印象的に描かれていく。



第2話、2組の夫婦のほころびがそれぞれ描かれた食卓シーン。麻衣子(門脇麦)とたっくん(大東駿介)は同じテーブルでご飯を食べているが、たっくんの視線は常にテレビへ。浮気に気付いてしまった麻衣子が静かに一球を投じる。唐突に

「どういう人?」
「え?」
「たっくんのタイプ」
「・・・麻衣子」

麻衣子の白飯の上に浮かび上がるのは海苔の文字。「浮気してるの?」「相手はだれ?」麻衣子は何も言わず、海苔ごとごくりと飲み込んだ。


片や、結婚記念日に先に一人弁当を食べている二葉さん(森山直太朗)。そこに帰ってきた妻・聖(西田尚美)が

「なんで食べてるの?」
「お腹空いてて。ごめん」
「ひどいなー」

テーブルの上に置いてあるのは、聖が陶芸教室で”結婚18周年に”とつくった器。陶芸教室の浮気相手とつくった器。実はそれを知っている二葉さん(森山直太朗)が割ろうとした器。拳をぐっと握り、お弁当のふたをしめて「ありがとう」と明るく言う二葉さん。

麻衣子も二葉さんも、言いたいことは言えない。一見穏やかで、ひりひりする会話。静かに変化するキャスト陣の表情や声色の違いも絶妙だ。


「ひょお~!」朝のゴミ出しで、またパジャマ姿の麻衣子は二葉さんに遭遇してしまう。


振り返った二葉さんに麻衣子は「ごめんなさい」「あ、いや、ごめんなさい」「あ、いえ、こちらこそ」「でも、そんな変わりませんよ」「ありがとうござい…それって、“褒め”ですか?」「え…!?・・・あ、もちろん褒めてます。もちろん。」気まずい2人が、目を合わさないように、ちょっとぎくしゃくする空気は、なんだかほっこりしてしまう心地良さがある。「キャスティング最高」という声も上がっているが、2人とも、素朴でほっこりする雰囲気を持っていながら、どこかに脆さや情熱的な感情の破片をもっていそうな雰囲気が、このドラマにピタリとはまっているのではないだろうか。


1/3ページ

この記事の画像一覧 (全 10件)