『ただ離婚してないだけ』最悪の沼へ、北山宏光&中村ゆり 言葉のない名演に揺さぶられる

TV 公開日:2021/08/11 15
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“正直これはまだ序章です...。5話から「ただリコ・第二章」が始まります”

“「最悪」に落ちたこの夫婦が更なる「最悪」の沼にはまっていきます”


番組プロデューサーのコメントに、恐ろしくなると同時に、期待もふくらんでしまう。


Kis-My-Ft2の北山宏光が主演を務めるドラマホリック!『ただ離婚してないだけ』(テレビ東京系、毎週水曜深夜0時~)。先週は放送がお休みだったため、2週間ぶりとなる第5話が今夜放送される。


ラストの食卓シーンで、北山の泣きの演技が大きな話題となった前回の第4話。こどものように泣きじゃくる正隆の姿に心揺さぶられたものだが、その前にあった長い沈黙にも引き込まれ目が離せなくなった。ドラマのBGMもなく、同じアングルでじっくりと。思い返せば、第4話は無言のシーンが、多くの思いを映し出していた。



正隆(北山宏光)は不倫相手の萌(萩原みのり)を殺してしまい、妻・雪映(中村ゆり)に協力させ裏庭に埋めた。雪映に普段通りに過ごすよう言った正隆だったが、次第に正隆の心は壊れていく。


【第4話ストーリー詳細】これを2週間抱えるの…?北山宏光 圧巻の沈黙と涙


殺人共同生活一日目、鳥の鳴き声が朝を告げた。殺人現場の前で目覚める二人。目の前に広がる血を見て、雪映は現実を悟り怯える。正隆の生気を失った目から、静かに涙が頬を伝い、雪映の泣く声だけが聞こえる。


職場である学校にやってきた雪映は、校門前で足がすくむ。汚れない子供たちの声。ここでも雪映のセリフはない。パソコンに向かう正隆は萌を殺したシーンがフラッシュバック。呼吸も早くなり、震える手で水を飲み干す。殺害現場を見て後ずさり。逃げるように外に出ても、街行く人の顔が萌に見えてしまい、苦しみ悶えうずくまる。雪映がやっとの思いで授かった子供だったが、検診中に思い出したのは萌の悲痛な叫び。声を殺して静かに泣く雪映の姿があった。絵画のように静かな食卓。会話はおろか、動きもほとんどないまま就寝シーンへと続く。憔悴しきった正隆はフラフラ歩き、公園の階段で萌の輝く笑顔を思い出す。崩れ落ちる前の正隆の表情には、悲しみや後悔、罪悪感など何種類もの感情が入り混じって見えた。


これまで挙げたシーンは正隆と雪映のセリフはなく、BGMも流れていない。目、表情、震え、息づかいなどで伝わる二人の言葉にならない(しない)思いと生活音や環境音のみ。視聴者からは、「生活音だけなのにお互いの思いが伝わってくる感じ」「「···」の演技が凄かった」などの声が上がった。


そんな沈黙に引き込まれ、緊張が保たれる。余計に、途中「もうついていけない」と爆発させた雪映や、ラストで泣きじゃくる正隆の姿に大きく心を揺さぶられる。もちろんそれは、言葉なくとも思いを伝える役者の名演あってこそ。そしてそれを効果的に丁寧に伝える作り手あってこそだろう。


衝撃のストーリー展開とともに、言葉のないシーンにも見どころが詰まった『ただ離婚してないだけ』。不倫、殺人…これ以上の「最悪」の沼とは?ドラマにはきな臭い雰囲気が漂う。


今夜もまた眠れない夜となるのか…。



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