中村倫也が溜めた涙『珈琲いかがでしょう』奥に広がる最終話の余韻

TV 公開日:2021/05/31 93
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「珈琲いかがでしょう」

たこ珈琲で青山がそう問いかけることが、本当に素敵なことだったんだ。



中村倫也が主演を務めたドラマ『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系)の最終話が放送されて一週間。余韻に浸りながら、何度も味わって、その奥深さにまた感動。「胸の奥がじんわり」「素敵なエンディングだった」「なんだあの最後の涙…!!」と反響のあった最終話は、とても劇的でとても穏やかだった。今夜の放送はないけれど、どこかで青山とぺいが移動珈琲屋を営んでいることを想像しながら、もう少しだけ味わっていたい。



恐ろしく美しい金髪姿の青山(中村倫也)。幸せを運ぶ“ぽわぽわした珈琲屋の兄ちゃん”の過去はヤクザだったというこの作品最大のギャップは、ドラマ後半で血なまぐさいシーンを多々映し出してきた。心を殺さなきゃやってらんない仕事、離れるなんてできっこないと思う場所にいた青山が、たこじいさん(光石研)の珈琲と出会ったことで、その世界から抜け出して移動珈琲屋になった。


そんな青山の過去の終着点で描かれたのは、愛情。青山を追っていた“黒幕”のぼっちゃん(宮世琉弥)は、幼い頃「ずっと一緒にいる」と約束してくれた青山が組をやめ、自分を裏切ったと思っていた。


しかし、そこには、自分に目もくれたことなんてないと思っていた父親・二代目(内田朝陽)からの深い愛情と、それを守ろうとする青山や夕張(鶴見辰吾)の愛情が。二代目の死の発端は“せがれ”。しかし、「あいつの重荷になっちまうから」という二代目の思いを守り、青山と夕張はずっと真実を隠してきた。組をやめるとき、青山はぼっちゃんとの約束を守り2本の指を捧げ、「ずっとそばにいてやれなかった俺の代わりに、どうか、守ってやってください」と夕張に託す。


「人に愛される才能がない」と思っていたぼっちゃんは、とんでもなく深い愛に包まれていた。


誰のことも大事に思えず散々人を傷つけてきた青山が、ぼっちゃんを大切に想っていた。きっと、たこじいさんが青山を大切に想っていたように。


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