『天国と地獄』高橋一生、無言で紡ぐ“愛”のメッセージ「あなたは私で私はあなた」

TV 公開日:2021/03/25 199
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「あなたは私で私はあなたです」

“愛”のラストメッセージに涙が止まらない。


正義感は強いが、慌てん坊で空回りの刑事・望月彩子(綾瀬はるか)と、頭脳明晰だが連続殺人容疑をかけられる経営者・日高陽斗 (高橋一生)の魂が入れ替わってしまう『天国と地獄~サイコな2人~』。ヒットメーカー森下佳子氏が脚本を手掛ける伏線だらけの展開に、回を追うごとにぐいぐい引き込まれ、気付けば最終回を迎えていた。

 

思えば初回のレビュー記事では…

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序盤から彩子も、日高もキャラクター付けが非常に明確だ。

善:正義、正論の彩子

悪:サイコパス感満載の日高


善が悪を打ち負かす、痛快な刑事ドラマ。視聴者を魅了するには必要不可欠なピースが全揃いだ。

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【詳しくはコチラ】高橋一生「なんでこんなことに…」の言葉がこだまするラスト5分の裏切り


と綴っていたが、森下氏が最後にみせてくれたのは、善が悪を打ち負かす、そんな分かりやすい痛快な刑事ドラマなどではなかった。


一人の女を守ろうとするために嘘をつき罪を被ろうとする日高。

ぬれぎぬを着るさまを見てみぬふりは絶対できない彩子。

真実に蓋をせず“丸裸”にすることが正義と貫く河原(北村一輝)。

大事に思っているからこそ、その人の前から黙って立ち去る陸(柄本佑)。


綾瀬はるかと高橋一生という実力派の2人が入れ替わる圧巻の演技に加え、SNSでもさまざま考察が飛び交うほど、先の見えない精巧なストーリーに盛り上がりをみせた本作だが、何よりも心に残ったのは一人一人が自分の持っている“正義”を貫く上でみせた“愛”の本質だった。


そしてそれを語る上ではずせないのが、やはり高橋一生という存在だろう。

本作を通して彼の芝居をずっと追ってきたが(過去レビュー記事参照、ページ最後リンクあり)、改めて感じたのは高橋一生という役者はまるで変幻自在の「器」のよう、だということ。


許容範囲が大きいというか、底の知れない、何にでも変容できる…もちろん魂が入れ替わるという2役を演じていた部分もあるが、特に驚かされたのは後半、元に戻ったあとの受けの芝居だ。


その最たるシーンがやはり取調室だろう。

一つは河原と、そして二つ目はもちろん彩子との対峙だ。


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