『ボス恋』“一歩ずつ 振り回されながら” 上白石萌音(奈未)の成長は“牛歩系”

TV 公開日:2021/01/20 76
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一歩ずつ。少しずつ。
2人に振り回されながら…


上白石萌音が主演を務める火曜ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系、以下「ボス恋」)。第1話に続いて、Twitterでもドラマタイトルやキャスト名、キャラクター名だけでなく、セリフまでもトレンド入りするほど大反響となった第2話。普通で人並みの仕事を望む安定志向の・奈未(上白石萌音)は、“なぜか”ファッション誌の編集部に就職。鬼上司・宝来麗子(菜々緒)の雑用係となった。運命的な出会いを果たした潤之介(玉森裕太)からは“なぜか”彼女のフリをしてほしいと頼まれる。そして“なぜか”麗子からは、無理難題と思われる仕事を任されるのだ。第2話について、この“なぜか”に注目したとき、子犬系イケメン・潤之介の存在がとても面白く重要に感じられる。(以下ネタバレあり)



脳内のバグではない。潤之介(玉森裕太)の姉は、間違いなく自分の上司・宝来麗子(菜々緒)。そうとも知らない潤之介は、奈未(上白石萌音)のことを「仕事はバリバリ」「同僚や上司からの信頼が厚い」などと麗子に紹介。慌てて奈未は「ヘニャヘニャのすっとこどっこいの、ノーバリバリです!」「(信頼は)うっっすいです!極、薄!」と訂正。潤之介はさらに、奈未が失恋した幼馴染の「健ちゃん」の話題を持ち出す始末。悪気はない、天然なのだ。奈未は苦し紛れに「自分はけん玉チャンピオン(=略して、けんチャン)である」と嘘をついてしまった。


元々、ドラマ公式HPの撮影レポートでも見所として上がっていたこの3人のシーン。ひたすらアタフタする奈未を上白石が絶妙の間でコミカルに演じ、麗子はすべてお見通しかのような余裕の目で質問を飛ばす。潤之介は奈未にとっては都合の悪いポイントを無邪気に放り込み、味方のはずの奈未をピンチに追い込む。主人公がドS上司と子犬系イケメンに振り回される、というドラマの設定の縮図を見ているかのようなシーンが楽しく展開された。


カモフラージュのバックハグに、思わせぶりな台詞の数々、「2人だけの秘密」なんて至近距離で手を握ることも。時には最高の変顔で「奈未ちゃんは、笑った方がかわいい」と元気づける。潤之介はお茶の間にキュンキュンを届け、奈未に淡い期待を抱かせる反則行為を無邪気に繰り返していながら、彼女のフリを奈未に頼んだ理由は「実際に付き合わないから」。奈未とは恋に発展しそうにないから、という理由だった。


奈未が編集長の雑用係になった理由も「鈴木はファッションに興味がない」から。興味があると現場で「ファッションの仕事した~い!」なんて言い出されて面倒だから。「私が選ばれるのは、ネガティブな理由」なんとか繕った奈未の笑顔は虚しいものだった。


「けん玉チャンピオンである」という嘘から降りかかってきた“人並みの仕事”。けん玉を愛する売れっ子漫画家・荒染右京(花江夏樹)の交渉を麗子はド新人の奈未に任せた。まあ嘘なのだから、うまくいくはずがない。交渉は失敗。しかし奈未の口から出るのは「これってそもそも、あたしの責任ですか?」「編集長にも責任あると思います」。そんなにすぐ人は変わらない。仕事に対する姿勢は…。「あなたは人並みでいいとか言って、努力することから逃げてるだけ」またしても麗子の厳しい言葉が心のド真ん中にグサリと刺さった。


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