上白石萌音「夢のようでした」 森光子さんと時を超えた競演

TV 公開日:2020/08/22 41
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今年生誕100年を迎える森光子さんの特番を、8月28日(金)にBSプレミアムで放送する。生前に親交が深かった豪華俳優たちが森光子さんとの思い出を語るほか、実力派俳優たちが映像を介して“競演”し、『放浪記』の舞台に立つ。見どころと出演者のコメントが届いている。


【見どころ1】証言ドキュメント
森光子さんと関わりの深かった人物の証言で、放浪記2000回へのこだわりと、知られざる森光子さんの最後の日々を明らかにする。

<黒柳徹子>

森さんとNHKドラマ「若い季節」(1961~64)の共演以来、親交があり、『放浪記』でも芙美子のライバル役日夏京子を演じた(2003年、2008年)。森との友情や、晩年に垣間見た森さんの孤独の一端について語る。

<東山紀之>
1986年のNHK「紅白歌合戦」初出場の折に、森さんと対面を果たし、以来、大河ドラマ『琉球の風』や帝国劇場での舞台などで共演し、大女優としての歩みを終生見守ってきた少年隊の東山も、森光子さんの教えや森さんが2010年に『放浪記』を降りた後の交流について語る。

<堂本光一>
舞台『SHOCK』でミュージカルの単独主演記録を更新しつつも、今年の新型コロナ禍で公演の中止を余儀なくされたKinKi Kidsの堂本は、『SHOCK』に毎年駆け付け、堂本を励まし続けた森さんや恩師のジャニー喜多川氏が今の世に生きていればどんな示唆を与えてくれたか帝国劇場の客席で思いを馳せる。

<井上芳雄>
ミュージカルの貴公子と呼ばれ、2006年に帝国劇場でのミュージカルで初主演を務め、森さんから励ましの言葉をもらった井上芳雄は、『放浪記』の場面の一つである「カフェー・壽楽」に迷い込み、『放浪記』に出演していた俳優(『放浪記』初演から出演してきた東宝現代劇の丸山博一、森さんとプライベートでも親交があり、2009年の『放浪記』最終公演にも出演した田根楽子)に森さんの秘蔵エピソードを聞く。


【見どころ2】今の演劇界を支える実力派俳優と森さんとの時を超えた競演
劇場中継の映像を利用し、森光子さんと『放浪記』での共演が叶わなかった二人の実力派俳優が、森さんとのバーチャル共演に臨む。5幕から成り、各場が独立した芝居のように見事な戯曲となっている『放浪記』は、場面だけをピックアップしても一つの芝居として成立しうる。林芙美子と相手役の二人芝居の場面を再現する。


◆第三幕「尾道」:岡本健一(演/香取恭助)

『放浪記』を何度も観劇し、舞台『深川しぐれ』(1997)『本郷菊富士ホテル』(1998)で森さんと共演も果たし、私生活でも親交のあった岡本健一が、念願であった、芙美子の初恋の男・香取恭助役を演じる。「尾道」は帝劇の大舞台にブルーバックを設置し収録した。『放浪記』の映像は、岡本の年齢(51歳)に近い1981年の『放浪記』(森光子さん当時61歳、三木のり平が潤色・演出を手掛けた初めての公演)を用意した。岡本が演じる香取恭助役は尾道に暮らす男で、方言を口にする。岡本は尾道の言葉を現地の人に改めて吹き込んでもらい、方言をマスターして「共演」に臨んだ。

◆第二幕二場「女給部屋」・第四幕第二場「渋谷の木賃宿」:上白石萌音

森さんが長台詞を聞かせる第二幕二場の「女給部屋」と、でんぐり返しで有名な第四幕二場の「渋谷の木賃宿」を再現。芙美子と芙美子の妹分の悠起(ゆき)の二人芝居の場面である。過去に八千草薫、松原智恵子、岸本加世子、藤谷美紀らが演じた悠起役を、今回、上白石萌音が演じる。映像は2005年の芸術座公演。NHKのスタジオにブルーバックを設置する中、岡本と同様にセリフや動きを完全に叩き込み、本番に臨んだ。

※いずれの場面も、『放浪記』の演出家である北村文典氏が監修し、衣裳は『放浪記』の全衣裳を担当してきたスタッフが担当。小道具も『放浪記』の舞台で実際に使用したミカン箱(芙美子が原稿を書く文机代わり)、原稿用紙などを用意した。岡本や上白石に対しての相手役を務めたのは、森光子さんの演技をつぶさに見てきた付き人の女優たち。各年度の森さんの映像の動きやセリフ、目の動きを再現し、二人の演技をサポートした。

<岡本健一 インタビュー>
・今回のオファーを受けた時の心境

7月の半ばに、ありがたいことに菊田一夫演劇賞を頂いたのですが、その後すぐに今回のお話を頂きました。菊田一夫演劇賞を頂いた時、一番最初に頭に浮かんだのは森光子さんの事でした。森さんとは30年以上前からずっと過ごさせていただいたのですが、よく菊田先生の言葉や「菊田先生がいるから今の自分がいる」というお話を伺っていました。受賞を森さんに報告したいと思った矢先に今回のお話だったので、非常に心が震えたというか、ありがたいと思っています。

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