町田啓太、芳根京子の印象は「エネルギーに溢れている方」戦時中のある女性とピアノの物語

TV 公開日:2020/08/12 32
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8月15日(土)放送予定のドキュメンタリードラマ『Akiko's Piano 被爆したピアノが奏でる和音(おと)』(NHK)が完成した。

終戦75年の今年、広島に投下された原爆によって命を落とした、ある女性の物語に光をあてる。あの日、原爆の爆風を受け傷つきながらも奇跡的に残ったピアノ。かつての持ち主は、河本明子さん19歳。どこにでもいるような、家族を愛し音楽を愛したひとりの女性だった。彼女をイメージしてつくられた曲『Akiko's Piano』が、今年8月、広島で世界初演を迎えた。演奏に用いられたのは明子さんが実際に使っていた、被爆したピアノ…。明子さんの在りし日の姿を、日記にもとづいてドキュメンタリーとドラマで描く。

主演は、『べっぴんさん』以来のNHKドラマ出演となる芳根京子。1台のピアノが奏でる音が、歴史に埋もれた名もなき女性の物語を浮かび上がらせる。


<ドキュメンタリーパート解説>

明子さんが愛用していたピアノは、2005年、困難な修復を経てよみがえった。以来、「あの日の記憶」を現代へ伝えている。今年終戦75年の節目の年に、広島交響楽団によるコンサートで、世界的作曲家・藤倉大が手掛けたピアノ協奏曲第4番《Akiko's Piano》が世界初演を迎えた。ピアノ演奏は広島出身の萩原麻未、そして用いられたのは明子さんのピアノ。藤倉は作曲にあたって、普段暮らしているイギリスから来日し明子さんのピアノの音を確かめ、また明子さんの日記を深く読み込んだという。番組では8月5日・6日に行われた演奏の様子も盛り込まれている。

<ドラマあらすじ>

昭和15年。広島県三滝町に暮らす河本明子(芳根京子)は、父・源吉(田中哲司)、母・シヅ子(真飛聖)、そして弟2人と仲良く暮らしていた。明子のよろこびは、大好きなピアノを演奏すること。ある日、彼女の夢を応援してくれた教師の竹内(町田啓太)のもとにも、召集令状が届き…。戦況が悪化していくにつれ、徐々に音楽から引き離されていく明子の生活。「勉強がしたい」、「もっとピアノを弾きたい」。そんな思いをよそに、勤労奉仕に駆り出される。そして昭和20年8月6日の朝も、父の反対をおして、作業のために市の中心部へと向かっていったのだった。75年後の広島。被爆したピアノが、明子の思いを奏でる。


<芳根京子 インタビュー>

――これまで『べっぴんさん』などでも、戦中戦後を生きた女性を演じられましたが、戦後75年たった今、当時を生きた女性を演じることの意義や、難しさについて、どう感じていらっしゃいますか?

私は東京出身なので原爆については身近に被害にあわれた方がいなかったのですが、この作品に参加して、知っていると知らないとではすごく違うなと改めて感じました。実際に経験した方がいらっしゃる出来事を演じる怖さというものは感じますが、どんどん知らない人が増えていくなかで、こうして作品に残せること、そしてこういう作品に参加させてもらえることは、自分の人生においてもすごくありがたいことだと思います。

――明子さんを演じて感じたことや、明子さんに共感した部分を教えてください。

今の時代は自由ですよね。いま新型コロナの影響で不自由になっていることを不愉快に感じるのは、今までがすごく自由だったから。当たり前の時間、当たり前の日々がどれだけ貴重なものかというのを、これまでも言葉にはしていたけれど、実感、体感したことがなかった。ピアノが弾きたい時に弾けないとか、トマトが食べたい時に食べられないとか、友達と遊びに行きたいのに行けないとか…すごく等身大の19才の願いが叶わない時代だったというのは、演じていて胸が苦しくなりました。


――ドキュメンタリー部分では実際に広島の町も訪れますが、これまで広島を訪れた経験はありますか?

ほとんど訪れた事が無かったので、広島に行き、原爆ドームなどを一回見てからドラマの撮影にのぞみたいと思っていたのですが、新型コロナの影響で行けなくなってしまいました。そのまま撮影に入ることになってしまい、悔しかったです。ドキュメンタリー部分で実際に広島を訪れ、明子さんが居た場所を自分の足で回ったときに、どういう感情になるのか。明子さんの人生を一度演じただけですが、自分が体験したかのような気持ちでその場所に行けるのは貴重だなと思います。

――視聴者へのメッセージをお願いします。

東京出身でいま23才の私には、言葉にするのが難しくてすごくもどかしいんですけれど、被爆したピアノの存在や、被爆して19才で亡くなった明子さんという女性の存在を、とにかく知って欲しいと思います。やはりわたしと同世代の人たちも引き継いでいかないといけない出来事ですし、この作品に参加させていただいたからこそ感じ取れている部分はあると思うので、言葉で説明するよりも作品を見て頂けたら全部伝わるのではと思っています。

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