『MIU404』綾野剛&星野源 神回を生む阿吽の呼吸、心揺さぶる“相棒感”

TV 公開日:2020/08/07 41
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行かなかった…


綾野剛と星野源がW主演を務めるドラマ『MIU404』(TBS系、金曜よる10時~)。「毎回神回」という感想も出るほど、視聴者の満足度は各話高い。先週放送された第6話は、物語の核となる主演二人のバディの片割れ、志摩(星野源)の過去が明らかになるという重要な回。伊吹(綾野剛)と志摩の絆、そして綾野剛と星野源の痺れる芝居を存分に堪能できる回となった。二人の会話シーンは何度も味わいたくなる。その魅力を少し振り返ってみよう。


第6話。サブタイトルは「リフレイン」。(以下、第6話のネタバレあり)



あっ 
うん?
あっ!
何?
あっ!
ああもうやめたい

のっけから最高の“間”でスタートした第6話。しかし…


「よっ!相棒殺し」


志摩(星野源)の耳の動き、無邪気に言った伊吹(綾野剛)の最後に一瞬見せたマジ顔が、第6話の不穏な空気を早速予感させた。


6年前、志摩のかつての相棒・香坂(村上虹郎)は、不審な転落死を遂げていた。

「志摩、何があった?」「俺は404、おまえの相棒だ」伊吹はいつだって、まっすぐ。「はいはいギャフンギャフン」志摩は取り合わない。テンポよく進む会話だが、「できるもんならやってみろよ」志摩の言葉と伊吹の表情には本気スイッチが灯っていた。


「一個一個大事にしてえの」

“相棒”であることが一時的なものであっても、その一個をあきらめたくない。綾野剛が圧巻の演技で見せた説得で、隊長・桔梗(麻生久美子)の心は動き、部外秘である転落死事件の報告書を伊吹と九重(岡田健史)に読ませた。


伊吹は調べてもどうしてもわからないことがあった。

降参か?
こ~~~さんっ!フフッ。教えて


冗談っぽく話しているようで、そこには受け止める覚悟や優しさも滲む。「生きてる香坂に最後にあったのはいつ?志摩はその時、何て声かけたの?」志摩の闇の核心部分を、伊吹は優しく問いかけた。


電話で話す二人のシーンは静かに心を揺さぶる。志摩の後悔の深さが、この一言に表れていたと思わせるような「行かなかった…」。その気持ちを受け取ったかのような伊吹の表情。星野源と綾野剛、2人の声、表情、間…その芝居に魅了されるシーンだった。


伊吹が気付いた事件の真相。香坂は最後に「正義」を見せて死んだ。香坂のおかげで元気に生きている人がいる。志摩の後悔がなくなるわけではないが、それでも救いもあった。


たとえ世界一意味のない電話でも、相棒からの電話には出る。もともと志摩は後悔の中で何度もブーメランを食らいながらも、スイッチを踏み外さないように生きようとしていたはずだ。「お前の相棒が伊吹みたいなやつだったら…」「忘れない」と香坂に語り掛ける志摩には、「行けなかった」と弱い部分を見せられた、生命線の長い最強の相棒がいる。そんな二人の絆が心の中をずっとかき回す第6話だったように思う。


しかし、最後に大きな爆弾は落とされた――。

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