梶裕貴、AIとの結婚生活で感じた『必要なこと』よりも『望んでいること』

TV 公開日:2020/05/16 19
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5月18日よりWOWOWにて放送予定のWOWOWオリジナルドラマ「ぴぷる~AIと結婚生活はじめました~」で、連続ドラマ初主演を務める声優・梶裕貴。2030年、人間とAIが結婚できるようになった近未来を舞台に、人型AIと結婚することを選んだサラリーマン・摘木健一を演じる。


WEBドラマ「耳で楽しむ小説『ぴぷる』」では声優として演じた摘木役。今回、改めて実写ドラマで摘木を演じるなかで、AI・ぴぷるへ家族のような愛情を持つようになったという。今回のインタビューでは、映像作品や舞台などジャンルを超えた活躍をみせる梶の仕事への思いと、AIと人間とのあり方を語ってもらった。


──今作で連続ドラマ初主演となります。今回のお話を聞いたときはどのように思いましたか。

元々、WEBのオーディオドラマで同じく主人公の摘木を演じさせていただいておりました。原作が面白く、共感する部分もあったので「いつか続編やアニメをやれる日が来たらうれしいですね」とお話をしていたんです。そのなかで冗談交じりに「実写になったとしてもお願いします」とスタッフさんが言ってくれていたのですが…まさか、アニメより先に実写化が実現するとは!(笑)声をかけていただいたことに、嬉しい反面、驚きもありました。自分個人としては、声優とはまた違う場所でお芝居の経験をさせていただけるという点も魅力的で、ありがたかったですね。



──共感する部分があったとのことですが、それはどんな部分ですか?

共感できる、というと「コイツ大丈夫か?」と思われるような役かもしれませんが(笑)、とても人間らしい、情けなかったり醜かったり恥ずかしい印象のあるキャラクターですね。でも実は男性のほとんどに、どこか共感できる部分がある人ではないかなと思っているんです。そういうキャラクターの方が、僕は演じていて楽しいですしね。


それに摘木は、自分と年齢が近いということもあって、無理に作ることなく入りやすい役だったと思います。声のお芝居であれば10代・20代のキャラクターであっても、普段から演じさせていただいてはいるんですが…映像になると、その世代はもうキツイでしょうからね(笑)。


──本業である声優業と俳優業との違いはどのように感じていますか。

基本的な構造は同じだと思うんですが、声優の場合、アニメであれば絵が、吹き替えであれば海外の俳優さんが既にお芝居をされている、といった前提があるわけです。その中での足し算引き算…といった、専門的なテクニックが必要になってくると思うんです。


映像の場合は、お芝居のすべてを自分で組み立てることができるというメリットがある。ですが同時に、同じシーンを違うアングルで何度も撮る、といった、いつもとは違う縛りも生まれてくるわけです。どちらにしろ、そのジャンルならではの技術が必要なんだなと感じましたね。とはいえ、声を発さずとも、目線や少しの表情変化などで感情を伝えることができる…といったような、演技における表現方法の幅や可能性に感動しましたし、それが楽しくもありました。


──作中では、AIとの結婚生活が描かれています。梶さんはAIとの恋愛はアリだと思いますか?

摘木を演じせていただく中で、僕はぴぷるに対して家族のように愛情を持って接していたので、全然アリです。ただ、人間だからこその"曖昧さ"みたいなものに、美しさや尊さを感じる部分もあるので、AIが下す判断を、どこか悲しく感じてしまうところもあるんだろうなと思います。




AIは相手にとって「必要なこと」、ベストな選択肢を確実に選んでくれるんでしょうけど…そういった「必要なこと」を、その人自身が把握できているとは限らない。「必要なこと」とは別に「望んでいること」ってあると思うんです。「必要なこと」を突きつけられるよりも「望んでいること」を二人で達成したほうが幸せだったりすることもあるのかな、と思うと…人間とAIとの"幸せの形の違い"に難しさを感じますね。

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