俳優・眞島秀和が感じた震災――「どこまで寄り添えるか」声に思い乗せる

TV 公開日:2020/03/23 12
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番組を通じて眞島が感じた思いを声に乗せた。これまでも数々の番組でナレーションや語りを経験しているが、「ナレーションの仕事をさせていただくときにいつも思うことは、自分の持っている声の持ち味をどう表現しようかというよりは、まずは番組が伝えたい情報を、的確に届けようということ。さらに題材に対してどこまで寄り添えるか。今回に関しては、やはり東日本大震災というテーマです」と心掛けていることを語る。


具体的にどんな部分に感情移入し、寄り添ったかを問うと「9年という歳月がたちましたが、いまでも毎日行方不明者の身元を確認するために頑張っている方がいるということです」と明確に回答する。大切な人を失ってしまった被災者の無念や憤りを少しでも昇華させるために、地道に活動する人々への思いが、眞島の発する言葉を通して、多くの人に伝えられる――。


俳優の仕事は、自身とは違う誰かになり、物語が持つテーマを人に伝える。ナレーションは、自身の声で視聴者に届ける。「あまりテクニカルなことは意識していません。今回も映像を観て、受け取ったものを素直に表現しただけ。作品にもよりますが、普段の声よりは少しトーンは落とし目だったと思います。それもあえて意識したのではなく、自然に感じたことです」。


俳優業とはまた違った表現方法かもしれないが、眞島だからこそのナレーションがそこには存在する。作品を観て、視聴者がどう感じるかは十人十色だろうが、彼が感じたことは“声”にしっかりと出ている――そう感じられるような語りだった。


取材・文:磯部正和

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