俳優・眞島秀和が感じた震災――「どこまで寄り添えるか」声に思い乗せる

TV 公開日:2020/03/23 10
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現在放送中の大河ドラマ「麒麟がくる」で向井理演じる足利義輝の奉公衆・細川藤孝に扮するのをはじめ、話題作への出演が続く俳優・眞島秀和。映画、ドラマ、舞台とジャンルを問わず精力的に活動し、確かな演技力は作品に深い味わいをもたらす。そんな眞島がナレーションとして参加した作品が、BS12 トゥエルビで放送されるドキュメンタリー「人間の履歴書 ―歯が語る 生きた証―」(3月28日、午後7時~放送)だ。




2011年3月11日に起きた東日本大震災。東北地方を中心に甚大な被害をもたらした災害から今年で9年が経過したが、いまだに行方不明者は多数存在しており、一人でも多くの人を家族のもとに帰してあげたいと尽力している人たちがいる。本作で紹介された女性歯科医師9名で結成された「JUMP(日本身元不明・行方不明者対策チーム)」もその一つのグループだ。


彼女たちは、遺体の「歯」をもとに、遺体の身元を確定する作業に邁進する。そこにはさまざまな困難や地道な作業が伴うが、被害にあってしまった人たちの思いや、災害大国と呼ばれる日本の未来のために身を捧げる。そんな思いを伝える重要な役割を果たすのが眞島の声だ。「歯の情報をもとに身元不明の遺体の割り出しをしている方がいるというのは知っていましたが、改めてナレーションをやらせていただいたことで、これほどまでに地道な作業をしているのかということは大きな気づきでした。とても勉強になりました」としみじみ語る。


眞島の出身は東北・山形県。「僕の出身地はそこまで大きな被害はなかったのですが、母方の実家は宮城県だったので、災害が起きたことで、昨日まで普通に生活していた方が、翌日家に帰ってこなくなってしまう――当たり前の日常が突然失われてしまうことへの怖さを実感した覚えがあります」と当時を振り返る。


大切な人を失ってしまった人たちへの悲しみは当事者でなければ分からないかもしれない。しかし、本作でナレーションを務めたことで、眞島は「遺体がしっかり家族のもとへ戻ることができたということが、大災害が起きたときの復興の第一歩なんだなと感じました」と思いを述べる。同時に、こうした尊い作業をしているJUMPをはじめとした人々の行動には「この熱意は素晴らしいと思います」と敬意を評する。

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