工藤阿須加が主演するドラマ『連続殺人鬼カエル男』。原作を手掛けた中山七里は『さよならドビュッシー』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した作家。そして『連続殺人鬼カエル男』は『さよならドビュッシー』と並んで最終候補にダブルエントリーされたという異例の経歴を持つ作品だ。
物語は荒れ果てたマンションの高層階で女性死体が発見されたところから始まる。包まれていたシートの内側には「きょう、かえるをつかまえたよ。みのむしにしてみよう」と書かれた犯行声明文らしきものがこの猟奇的事件の捜査を担当することになったのが、埼玉県警の古手川和也(工藤阿須加)とベテラン刑事の渡瀬(鶴見辰吾)だ。しかし、事件は予想外の展開を迎えていく…。
そこで主演の工藤に直撃。ドラマのことについて聞いてきた。
――まずは原作を読んだ感想を教えてください。
「重厚感緊張感もある、スピーディーな展開でセンシティブな部分が多かったので準備をして取り組まなきゃいけないなと思いました」
――その準備というのは?
「古手川は事件を追うに連れて特殊な犯人であるということに気がつくのでしっかりとした知識をつけて挑まなければならないと思い自分なりに勉強しました。」
――演じられる埼玉県警捜査一課の新人刑事、小手川和也とは、どのような人物ですか?
「純粋で真っ直ぐな性格だと思います。ストーリーを重ねていくうちにたくさんの人に出会い、スポンジが水を吸い込むように古手川も人に影響を受け成長していく、そんな純粋さを兼ね備えている人間だと思います。
――そんな小手川とご自身とを重ねて、似ている部分はありますか?
「考えるより先に体が動いてしまうところは似ているかもしれません。もう少し考えて、ひと呼吸おいてから行動してもいいんじゃない?ってよく言われます(笑)。気持ちが上がると自然に体が動いてしまうタイプなんですよね」
――そこは直したいところですか?
「いろいろな経験をさせてもらい、自分なりの常識に凝り固まってしまっているというか…今感じていることに素直に行動ができるようにしたいという気持ちがあります」