『G線上のあなたと私』両想いのその先は…心揺さぶる丁寧さとリアリティー

TV 公開日:2019/12/10 19
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最初は也映子の父母と、いとこのはーちゃん(真魚)一家。はーちゃんが双子を妊娠したとき、自分が美容師を続けるという夢がゆらいで不安になったことが既に描かれている。そんな思いを抱えて産んだ双子と夫との幸せそうな姿。そして「双子ちゃん!かわいい~!」と満面の笑顔で迎える幸恵さん(松下由樹)。コンサート会場であるカラオケルームには子供のプレイスペースがつくられ、子供のおもちゃまで。「何か足りないものがあったらおっしゃってくださいね」とママの先輩・幸恵さんが気遣う様子が映された。

次にやってきたのは、理人の大学の友人。結愛(小西はる)は理人に失恋して少しいづらそうにしているところに、幸恵さんは「清水さん来てくれたのねー!」と嬉しそう。そして、練習の時に理人ファンで意気投合した幸恵の娘・多実に「ピアノ頑張ってね!」と声をかけ、多実が笑顔で「うん!」と返すシーンもほっこり。

ここで、理人家の家族が登場。生まれたばかりの子供がぐずって遠慮気味のところへ、「双子ちゃんもいるのよ~」と幸恵さんが誘い、「えー!!双子ちゃん!?」とはしゃぐ理人の義姉・芙美(滝沢カレン)。いつも明るくニコニコ笑顔の芙美だが、夫・侑人(鈴木伸之)の秘密を知っていながら黙っているという面も過去回では描かれている。

さらに、幸恵の家族も。最初は幸恵のバイオリン教室に通うことをよく思っていなかった義母が、「支度に時間がかかって、化粧が終わらない終わらない」と旦那が嘆くほどキレイにして幸恵の発表会を見に来ているということ。「今日は一段ときれいね~」という幸恵の言葉は、これまで描かれた2人のシーンを思うと、心に沁みるものがある。

このシーンだけを取り出してみても、それぞれの登場人物の細かな感情の流れがすでに丁寧に描かれ、それが回を追うごとにつながり、深い共感・感動を生んでいると言える。また、温かいシーンの中には、これまで背負ってきた痛みや人間臭い感情もすべて内包されている。だからこそ、リアリティーを感じるのかもしれない。





そんな細やかさで描かれてきた、ドラマ『G線上のあなたと私』。也映子(波瑠)と理人(中川大志)の恋も、ただのハッピーエンドとはいかないよう。第9話では、8歳も年下の理人との交際に也映子は戸惑いを隠しきれず、空回り。また、幸恵は家出!?

両想いのその先を見せてくれるのは、ドラマとしては贅沢かもしれない。でもその先に新たな問題が生まれる。それが現実。リアリティーを持って描かれてきた本作らしい展開と思わずにはいられない。ラスト2回、どんなふうに結末が描かれるのか、楽しみでならない。

画像(C)TBS

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