高畑充希主演『同期のサクラ』の魅力とは?前半を一挙振り返り

TV 公開日:2019/11/11 18
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『過保護のカホコ』制作チームが集結し、主演・高畑充希と、脚本家・遊川和彦が再びタッグを組み、現在放送中の日本テレビ系水曜ドラマ『同期のサクラ』。いよいよ明後日、第6話が放送となる。その前に、ここまでの『同期のサクラ』を一挙に振り返る。まだ見たことない人もこれを読めば、まだまだ間に合う!





●“変な子”ヒロインがキタ!

「まっすぐすぎて傷だらけ。」ドラマの告知ポスターを見た瞬間、サクラのまなざしに釘付けになった。これは、一筋縄ではいかないタイプの“変な子”ヒロインだぞ――と。

2017年の『過保護のカホコ』でも話題を呼んだ、脚本・遊川和彦、主演・高畑充希のタッグが、現在放送中のドラマ『同期のサクラ』でふたたび実現した。高畑充希は、“変な子”をすごく上手に演じる俳優だ。『過保護のカホコ』しかり、他局のグルメドラマしかり。“他人との距離感がうまくいってない女子”を、滑稽かつ可愛らしく演じさせたら天下一品なのである。

ドラマの舞台は大手ゼネコン。そこに入社した主人公のサクラと同期入社の仲間たちの10年間の記録だ。序盤のストーリーを振り返りながら、ドラマの魅力を語っていきたい。


●「忖度しない」超マイペースヒロイン!

第1話の冒頭が現在――2019年。北野桜=サクラ(高畑充希)は頭部を負傷し自宅で倒れているところを発見された。医師によると、重い脳挫傷で意識が戻る望みは薄いという。病室で眠り続けるサクラ。見舞いに訪れた花村建設の同期4人が、入社した10年前から順ぐりに、彼女との思い出を振り返るという構成だ。

毎朝、目覚ましより前にパッチリ早起き、スクワットと朝食の納豆ごはんのルーティーンは決して崩さない。毎晩寝押しした祖父が買ってくれた地味なスーツをまとい、でっかいリュックに首からはデジカメ。出勤途中に気になった建物を撮影するのに夢中になり、遅刻寸前で会社に駆け込む日々。主人公のサクラは、新潟の小さな島からひとり上京してきた超マイペース女子だ。念願かなって内定を勝ち取った花村建設の入社式では、「何でも遠慮なく質問してください」との言葉をそのまま受け取り、社長のスピーチに歯に衣着せぬ指摘をかまして、初日にして周囲から浮きまくる。

そんなサクラと新入社員研修で組むことになったのが、月村百合(橋本愛)、木島葵(新田真剣佑)、清水菊夫(竜星涼)、土井蓮太郎(岡山天音)の4人。感情が顔に出にくく、融通がきかず、何ごとにも忖度しない。その割に夢や理想を淡々と語るサクラを初めは煙たがり、一歩引いていた同期の4人も次第に影響されていき――。“同期の桜”として出会った5人の仲間の10年間を、1話で1年ずつ切り取りながらドラマは綴られていく。


●「ただの同期入社」が「本当の仲間」になるまで





研修で悪目立ちしたためか希望の土木部に配属されず、人事部あずかりになってしまったサクラ。そこで腐ることはせず、いつか土木へ異動する日を目指して、愚直に目の前の業務にまい進している。会社全体を見渡せる人事部という職場で、サクラは部署をまたいでトラブルを巻き起こし、教育担当の火野すみれ(相武紗季)は毎日ハラハラ。人事部長の黒川(椎名桔平)は、それを面白がるように見つめながら腹に一物抱えているように見える。

入社2年目、営業部の菊夫は担当する建設現場とパワハラ上司の板挟みにあい、超過勤務で疲弊しきっていた。残業時間削減の施策に取り組むなかでそれに気づいたサクラは、上司に食って掛かるが相手にされない。激務の中で働くことの意味も見失い、やがて心身ともに限界に達し倒れてしまった菊夫に、サクラは不器用だけれど力強い励ましの言葉を投げかける。「大人になるとは、自分の弱さを認めることだ」という、祖父から来たFAXの助言も添えて。その言葉は、菊夫を復活させる原動力になる。

入社3年目の2011年。広報部の百合は、その美貌でミス広報部と持ち上げられながら、昔ながらの男社会の労働環境に不満を抱えていた。取引先からのセクハラにも耐え、作り笑顔でやりすごす日々だ。天職と言えるような仕事ではない。成金の両親を毛嫌いし、家の中にも居場所を見いだせない。そんななか起こった大震災をきっかけに恋人からプロポーズを受け、あっさりと結婚退職を決めるのだが――。

会社を辞めていこうとする百合に、サクラが屋上で啖呵を切るシーンがカッコよかった!百合が変わらないままでは、結婚してもどこへ行っても、居場所なんか見つかるはずがない。サクラの言葉には嘘がなかった。その時は決裂してしまうけれど、結果、百合はギリギリで結婚と退職を思いとどまる。もともと入社直後の研修で、マイペースすぎるサクラに初めて感情をむき出しにしてキレたのが百合だった。水と油のような二人だが、本気のぶつかり合いを経て無敵の親友を得ることができたのだ。






●サクラが立ち向かう“敵”とは――。

百合に近づこうとする取引先の重役を撃退したペナルティとして、社史編纂室に移り1年。再び人事部に戻ったサクラは、蓮太郎が設計部で陰湿ないやがらせを受けていたことを知る。家族とも折り合いが悪く、心情を吐露できるのはSNSのみ。自室に籠ってしまった蓮太郎を会社に連れ戻すため、同期の仲間たちが力を合わせる。

そして入社5年目。都市開発部で未来の社長を標榜してきた葵のメッキが剥がれ始める。自信家の顔を保ってきた葵も、子供の頃から父親と兄に対するコンプレックスに苛まれていたのだ。自分に対する部内での評価を知り自信を失う葵に、サクラが示す答えとは。

サクラが立ち向かうのは、仲間たちが社会人として成長する過程で直面する圧力や無理解、そしてそれに勝てずに折れてしまいがちな若者の心だ。第三話の最後に百合がつぶやく「サクラは、私たち同期にとって灯台っていうか――北極星みたいなもんだった」という台詞が印象的だ。サクラは北極星。迷った旅人に向かうべき方向を示す、不動の存在なのだ。

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