お互い原作漫画が好きだったのも同じ。神尾は「少年ジャンプが好きで、いつか実写ものに出演したいと思っていたので、その夢が『左ききのエレン』で叶いました。朝倉光一は自分とは違い、苦悩しても腐らずに前に進もうとする。そのエネルギーに憧れますね」と話す。
エレン同様に左利きである池田は「連載中から原作漫画は読んでいて、自分も左利きだし、名前も似ているので親近感を持っていました。映像化があるならば自分が演じたいと思っていました。やりがいのある役なので他の左利きの人がやったら悔しいだろうなと思っていました」と念願叶った様子だ。
今年長編映画監督業にチャレンジした池田は「私は何でもかんでもチャレンジするかな?」と自らを分析しながら「初挑戦のことでもあって、丸一日かけてやってしまう。集中力が高いのかもしれません。飽きずに継続するという力も一つの才能かも」とエレンとの共通点を探す。
一方、凡人・朝倉を演じた神尾だが「自分で言うのもなんですが…嘘をつくのが上手いです」と嘘をつく天才を自称し「今回の現場でも『みなさんのオーラが何色かわかる』と言ったら、みんな騙されました。自分としては冗談のつもりでも、真顔で言うので信じられやすいのかもしれません。心では笑っているのですが、それが伝わらない」とニヤリ。ただ池田に対して嘘は「絶対に言えません!だって嫌われたらイヤですから」と照れて「朝倉同様に、池田さんの前に行くと物おじしてしまう」とオーラに圧倒されつつも、仲が良さそうだ。
文・写真:石井 隼人