遂に最終回『名もなき復讐者 ZEGEN』阿部進之介が語るアクションシーンの“静と動”

TV 公開日:2019/10/10 6
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動画配信サービスU-NEXTとカンテレがタッグを組み、宝島社『このミステリーがすごい!』大賞の関連作品をドラマ化する“『このミス』大賞ドラマシリーズ”。第2弾『名もなき復讐者 ZEGEN』が10月10日(木)に第7話、17日(木)には、遂に最終回を放送・配信。ドラマがクライマックスに入り、主演の阿部進之介がこれまでを振り返り、今作の特徴でもあるアクションシーンの撮影の苦労した点やこだわりなど、本作への想いを語るロングインタビューが解禁となった。





―言葉数が少ない女衒(ぜげん)というキャラクターを演じるにあたり意識したところは?
黙っているだけだと簡単ですけど、黙っているときの佇まいの違いだったり、表情の違いは、セリフをしゃべっているときよりも、しっかりとした内面が無いと表現できません。そこは本当に女衒という役を理解して、そのときに女衒が何を感じているのかを掴んでいなければ、ただの沈黙になってしまうのが難しかったです。ポケットに手を入れるというのは、分かりやすいトレードマークじゃないですけど、立ち姿としては一つそういう風にしてみようかなと思いました。何となく様(さま)になるかなと。あと、ポケットの中でナイフを握っているという理由もあります。

―3話のアクションシーンでは段取りが全て終わった直後にフルスピードでのアクションを求められ、阿部さんが俳優全員の気持ちを背負って、スタッフに「出来ない」と言った場面もありました。
(アクションシーンは)最初からフルスピードでアクションをするのではなく、徐々にスピードアップしないと危ないですからね。俳優が「出来ます」と言ってしまうと、みんな出来ると思うじゃないですか。やる人間が出来るかどうかを判断しないと危ないと思うので、そこで無理して「出来ます」と言って怪我したら元も子もない。安全面を第一に考えて、あのときは「出来ないです」と言いました。やっぱりアクションって演技の中でも特殊で、感情的にならなきゃいけない中での絶対的なコントロールが必要なんですよ。もし自分がそのコントロール外にいってしまうと、怪我をするんです。それを無くすために、リハーサルだったりとか、打ち合わせをしっかりとしないといけない。感情が乗り過ぎるとやっぱり良くないですし、かといって乗らなければ、ただの動きだけになってしまう。僕の中ではそういうところのせめぎ合いがある演技がアクションシーン。まずは動きの部分がしっかりと固まってコントロールが出来るようになる。そして、感情も乗せながらコントロール出来て、ということを自分の中で出来たなという感覚がなければ本番に臨めない。やっぱり本番になると感情が絶対に勝ってしまいますし。だからその感情に負けないぐらいの動きが出来るかどうかを大切にしています。そこはかなり意識しています。

―4話で馬場ふみかさん演じる雪蘭に傷を手当てされたときの上半身の肉体美が印象的でした。
トレーニングはしています。役に合わせてやったりもします。普段は求められた役に対応できるようなベース作りですね。食事もこだわりというか、体重だったり見た目をコントロールできるように色々と調べたりはしていますね。例えば、どういうものを食べたら翌日、身体がむくむのかとか。逆にむくませたいときもあったりするので。

―4話で上半身を見せる前にやっていたことは?
大切にしたのは、女衒をアスリートみたいな身体にはしたくないということ。だから脂肪を残しました。それでも喧嘩が強い裏付けとしてちゃんと筋肉があるように見せたかったので、ああいう身体に落ち着きました。そこからラストに向けて出来るだけ痩せていければ良いなと思い、あそこをスタートにして徐々に痩せていくようにはしました。

―撮影中は監督や助監督と率先して会話をしているのが印象的でした。
常にみんなと話し合いながら、見落としは無いか、隙間は無いかなどを考えながら、決して自分の頭だけでは追いついていけなかったり、僕の感性だけでは埋まらないこともあるので、みんなで考えられたらいいなと思ってやっていました。

―内藤監督とのお仕事はいかがでしたか?
ドラマを撮っている感覚ではなかったですね。長い映画を撮っている感覚になりました。ドラマを撮るときと映画を撮るときでは、やっぱりちょっと撮り方が変わったりするので、そういう意味では僕は好きな撮り方でした。チーフカメラマンの伊集(いじゅう)さんの作品の切り取り方にも個性があって、芝居とリンクさせるカメラワークがあるんですが、そういうのは芝居をやっていてすごく感じました。面白いなと思いながら撮影していました。

―3話での廊下での狭いアクションと、7話での高橋努さん演じる東野とのアクションは別物のように見えました。アクションの中でも女衒の感情のバロメーターがあったのでしょうか?
もちろんです。ただ強くて、ただ早くて、ただカッコいいだけだと、やる意味がないと言いますか、そこの殴る一つに対しても動機が合ったりするし、なぜ殺すのか、どれだけ躊躇するのかが見えなきゃいけない作品だったりします。そこはかなり意識しました。東野(高橋努)と戦うシーンは、それまでと違う展開でした。東野がある秘密に関わっていたことや、しかも東野からその説明を受けながらのアクションで、女衒の動揺は大きいですし、かといって説明をされているので、すぐには殺せないという関係性が生まれていました。そのアクションのときも感情を大切にしたいなと思ってたので、アクション監督にも女衒の感情を伝えました。こういうときはこういう感情なので、こういう動きにはならないとか。どちらかというと、今は動く方の“動”の方向性では無くて、“静”の方向性で、力を貯めているとか。そういうディスカッションの中で作っていきました。分かりやすく言うと、自分からアグレッシブに行くのか、受けるのか。だから今は攻撃できないのか攻撃したいのか。これ以上、近寄れないのか近寄りたいのか。それは会話の中でも一緒だと思うんですよ。話しているともっと近づいて話をしたいということもあるし、それって生理的な問題なので、しっかり確認し合わないと、芝居の流れとアクションの動きがマッチしないんです。だからそこはすごく大切だなと思いました。

―東野との対決シーンは静と動というところに注目して観る楽しみ方があるんですね。
そうですね。それまでのアクションシーンとはまた違った感情が見られると思います。


■『名もなき復讐者 ZEGEN』
放送日時:第7話:10月10日(木)深夜0:35~/最終回:10月17日(木)深夜0:40~
放送局:カンテレ(関西ローカル放送)
独占配信:U-NEXT 毎週金曜日10:00より配信スタート

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