高橋一生&中村倫也“伝説のカラオケシーン”に凝縮された『凪のお暇』というドラマ

TV 公開日:2019/09/21 97
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“切なさ”といういわし雲がかかったような、それでいて清々しさもあるような、まさにひと夏の終わりを感じるラストを迎えたドラマ『凪のお暇』(TBS系)。

最終回序盤で突然流れたゴン(中村倫也)や慎二(高橋一生)の歌唱シーンに、「激レア!!」「歌上手すぎる」「全視聴者がうっとり」「フルで聴きたい」「カラオケシーンは伝説に残る」などとお茶の間はいきなり盛り上がった。視聴者へのご褒美とも言えるこのシーンだが、一連のカラオケシーンにはドラマ『凪のお暇』の魅力が凝縮しているように感じられる。(以下、ネタバレあり)





そもそも、なぜこんなシーンが? それは凪(黒木華)プロデュースの“みんなで緑さんを送ろうの会”。この時まだ凪は知らないが、凪たちの住むアパートは取り壊しが決まっていた。一足先にアパートを出る緑さん(三田佳子)を送り出そうと、凪が計画したのだ。場所は、スナックバブル2号店。手書きのイラストやメッセージ、手作りの紙の装飾が施された店内は優しい世界だ。





緑さんを囲んで、ゴン(中村倫也)、みすず(吉田羊)、うららちゃん(白鳥玉季)、エリィ(水谷果穂)と仲間たち、坂本さん(市川実日子)、バブルのママ(武田真治)と杏ちゃん(中田クルミ)。そして慎二(高橋一生)が勢揃い。まずはゴンが、『糸』で甘い高音を響かせる。美しすぎる裏声は必聴。みすずは『さよならの向う側』で緑さんにメッセージ。エリィたちは『睡蓮花』で盛り上げ、坂本さんも『贈る言葉』を心をこめて歌う。そして、慎二は『また逢う日まで』を声量豊かにのびやかな歌声で熱唱。ママ&杏は『けんかをやめて』の歌詞になぞらえ三角関係をいじる。





このラインアップ全てが見所だが、例えば歌う人を見つめる緑さんの目は温かく、ノリノリで盛り上げるママの無邪気な姿は優しい。慎二は、恋敵・ゴンが歌っている間、星形のライトを頭の上で振っている。うららちゃんは別れが耐え難く、ご機嫌斜めなのもいじらしい。

最後に指名された凪(黒木華)。「あー、いや、こいつは人前で歌は…」と慎二が庇おうとすると、「歌わせていただきます!」と意気込む。ある曲を予約すると、ママは両手をあげてジャンプし大興奮。「なんでこんな曲知ってんの!?」と尋ねられると、凪は、「お客さんと一緒に歌える歌を、せめて一曲でもと思い、ひそかに練習しました」と答えた。ママは親指でグー。「うん、しっかりね!」」とマイクを渡した。おそらく人前で歌ったこともないであろう凪が、健気に一生懸命歌う姿。それを見守る慎二は、その成長を認めたような、どこか悟ったような柔和な表情だった。また、凪を愛おしそうに見つめるゴンを見て、優しく微笑むエリィの表情も切なく優しかった。


緑さんに坂本さん(市川実日子)が貸した石のブレスレットは、紐が切れバラバラに。坂本さんは「役目を終えたのかもしれません。今までありがとう」と石につぶやく。石のパワーを信じ頼って、生きてきた坂本さんの成長もそこで描かれた。

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