GRAPEVINEデビュー16周年、バンド結成20周年で渋谷公会堂

ニュース 公開日:2013/09/28 4
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「今日はほんまにナンも記念するものないんです」。ライブ冒頭、田中和将(Vo, G)はそう語って苦笑いしていた。




「あえて言えばデビュー16周年記念(笑)。あと、バンド結成20周年らしいですけど」。でも、どちらのカウントも、実はどうでもいいかも…。演る方にも観る方にもそんな平熱感が漂う、グレイプバインらしい良いライブだった。

本編は5年前の『Sing』から最新作『愚かな者の語ること』までの曲が中心で、個人的なハイライトは中盤。「Sing」「411」「Neo Burlesque」「なしくずしの愛」の4曲で、直近の5年を20分前後に凝縮したくだりだ。今回のライブを象徴するようなひとときで、ネ オ・バインが大好きな筆者にとってはたまらない。静かに打ちのめされてしまった。…と、わざわざ個人的な感想を書いたのは、「今回はここで大盛り上がりでしたよね!」という合意をとりつけにくいほど、観客が余裕の構えだっ たからだ。たとえば「This town」。田中と西川弘剛(G)がツインリードを弾くためにステージ前に出てきても、キャーッ!と両手が伸びたりしない。「ポートレート」やアンコール の「君を待つ間」「手のひらの上」など、懐かしい曲が始まってもキターッ!というリアクションはない。もう、こっちはすでに楽しんでるのでな んでもどうぞ、という感じなのだ。アンコールの手拍子も、しっかり叩いてはいるがテンポが走らない。なんだこの平熱感。




そこで思うのだ。デビューして16年、観客とこういうライブを作れるロックバンドが他にいるだろうか、と。解散や活動休止、または長いブラン クを強いられるバンドを横目に、グレイプバインは2年と空けずにメジャールートで新作を出し、ツアーを続けてきた。カラオケで誰もが盛り上が るようなヒット曲はないが(ごめんなさい)、必ず前作を超える作品のクオリティが、ファンの信頼を担保してきた。だからノンテーマのライブで も渋谷公会堂が埋まるし、「なんでも演ってちょーだい」という雰囲気が生まれる。ほんと、奇跡のような空間だった。ツアーも毎回惹き込まれる けど、グレイプバインを味わうなら、むしろこういう“季節はずれ”がいいかもしれない。(ライター 大津輝章)

GRAPEVINE名曲揃い!あこの曲も一挙に聞こう
9/26@渋谷公会堂 セットリスト
1 真昼の子供たち
2 Glare
3 シスター
4 スレドニ・ヴァシュター
5 This town
6 コヨーテ
7 ポートレート
8 Afterwards
9 Sing
10 411
11 Neo Burlesque
12 なしくずしの愛
13 1977
14 Darlin' from hell
15 ミスフライハイ
16 MISOGI
17 片側一車線の夢
18 無心の歌
EN1
19 うわばみ
20 君を待つ間
21 豚の皿
EN2
22 手のひらの上

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