連続テレビ小説108作目『らんまん』の1週目試写会および記者会見が7日にNHK放送センターにて行われ、主人公・槙野万太郎を演じる神木隆之介、万太郎の幼少期を演じた子役の森優理斗、万太郎の母・ヒサ役の広末涼子、祖母・タキ役の松坂慶子、制作統括の松川博敬が出席した。
『らんまん』は、高知県佐川出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルにしたオリジナルストーリー。春らんまんの幕末に生を受けた酒造業の一人息子・万太郎が、明治~大正という混乱の時代のなか、独学で植物学をきわめて東京大学植物学教室の門をたたき、後に「日本植物学の父」と呼ばれるようになるまでの人生を描く。
第1週目を観たという神木は「いよいよ始まるんだなという思いが湧いてきました」と心境を述べると、自身の幼少期を演じた森の演技に「森くんが草花を見つめる姿がとても愛おしく、成長した万太郎が、草花と接するときの参考にしました」と語る。
幼少期の万太郎の母親役として第1週目から登場した広末は、心温まる母子のシーンに「家族で観て号泣しました」と語ると「朝から『今日の一日頑張ろう』というエネルギーをもらえる朝ドラになると思います」と自信をのぞかせる。本格的な登場となるのは第3週目からとなる神木も「日常の一部になるような作品になれば」と期待を口にしていた。
万太郎は明るく前向きに突き進む人物。制作統括の松川は神木の起用理由について「牧野さんを題材にしようと思ったとき、直感的に神木さんを思いついた」と述べると「これは後づけになってしまうかもしれませんが、笑顔が素敵な部分が似ているのかな」と神木と牧野さんの柔和で明るい笑顔に共通点を見出したという。
この言葉通り、神木も「牧野さんの資料や植物園に行ったとき、博士の笑った笑顔の写真がすごく印象に残っていました」と“笑顔”をキーワードに挙げると「博士の豪華で細かいところを気にしないけれど、草花のことになると一点集中型になるところ。そんな彼を周囲がフォローしているような人柄を大事に落とし込んでいます」と役へのアプローチ方法を語っていた。
高知の撮影ではまだ1か所しか訪れていないという神木。高知県出身の広末に「おすすめスポットはありますか?」と問うと、広末は「高知城の桜は圧巻です。天守閣にも登れるので、ぜひ行ってください」とレクチャー。神木は「あー行ってみたいな」と思いを馳せていた。
また広末が「高知県の人の愛県心はとても強いんです」と県民性を伝えると「飛行機に乗って高知に帰ると、知らない人でも『お帰り』って声を掛けてくださるんです」というエピソードを披露。それを聞いた神木は「すごいいいですね」と笑顔に。広末は「神木さんにも高知を第二の故郷と思っていただければ」と提案すると、神木は「いいんですか?嬉しい」とさらに表情が緩んだ。