武豊×羽生善治 天才二人が濃厚トークで目標明かす「凱旋門賞を勝ちたい」「藤井聡太さんとタイトル戦」

ニュース 公開日:2021/04/28 26
この記事を
クリップ


MCは、将棋好きでもある吉本新喜劇の座長・小籔千豊。小籔はステージに登壇し、「えげつないお二人」との褒め言葉で二人を紹介。映像を見ながらの進行となった。二人とも直接会えなかったことは残念としたものの、お互いの活躍について質問されると、武は「歳も近くてプロデビューもほぼ同じで、ホントに天才だなぁという思いで拝見していました。羽生さんの活躍の報道を見ると、励みにもなり勇気をもらっていました」と語った。羽生は「最初にお会いしたときから、大きな実績を残していて、それから30年間ずっと活躍しつづけており、武さんだけ時間が止まっているのではないかと。どうしたらずっと一線にいられるのか不思議だと思っています」と返したところ「そのまま羽生さんにお返しします」と武。コメントは「おまゆう」「ブーメラン」といったツッコミの嵐となり笑いに包まれた。


続いて「天才なりの困難や壁があったのでは?」という質問に、武は「小さな困難は毎週のようにありますが、今思えば、2010年から12年にかけてがしんどかったですね」とのこと。ちょうど2010年3月に落馬し頚椎と鎖骨を骨折。肩の関節がなかなかもとに戻らず、騎手として復帰できるか不安だった時期だ。当時は騎手一人だけでは状況を一変させることも難しく、辛抱強く毎日頑張っていたそうだ。一方羽生は19歳で初タイトルをとった翌年の初防衛戦だと語る。「それまでは若さに任せて戦っていたが、初めて守る立場になったときに、負けたら何かを失うというプレッシャーが印象に残っています」。前に進むときと、守るときの感覚はまったく違い、経験して初めてわかったという。と、ここまでなら誰もが感じることかもしれないが、このあとが天才である所以かもしれない。「人間って慣れがあるので、カド番が1年に何度もあると、だんだん慣れてしまいました」(羽生)。さすが約30年間でタイトル獲得期99期を数えるだけのことはある。ただ、将棋は同じ時期にタイトル戦が重なることもあり、一方では勝てばタイトル獲得、他方は負けたら奪取されるというときは、心境がわけわからなくなることもあるようだ。


ここから羽生のエンジンがかかり、トークを回し始める。今年の3月に馬とゲートに挟まれて足の甲を骨折した武は、5月の天皇賞(春)のタイミングで復帰。これに対して羽生は、10代のときに骨折したときのエピソードを語った。「右手を骨折して1ヶ月程度、左手で指していました。相手からすると初心者のような指し方なのでやりにくかったと思います」(羽生)。骨折しても将棋を続けられるという点で、棋士でよかったと感じたようだ。


競馬も将棋も勝負の世界。お互い負けたときどう気持ちの整理をするのかという話に。羽生は「突き詰めていくと、全部自己否定になってしまうため、突き詰めすぎず適当に切り替えるようにしています」とのこと。一方、武は1日に何度も騎乗することが多いが「まったく違う勝負なので、ゴールしてしまえばあまり引きづらない」という。これに対して羽生は「持って生まれたメンタルの強さがある」と指摘。武は勝ってもそのレースのことに浸ることもなく、あとから映像を確認して検討もほとんどしないという。



また、武は「鼻差で勝ったか負けたかは大体わかります。100m手前で届くか否かもわかるときがあります」と勝負感について語れば、羽生の場合は「将棋の世界は“指運(ゆびうん)”という言葉があり、最後にいいところへ指が行くかどうかということもある。僅差の勝負のときはそういうこともあります」とのこと。ただ、体感的には届くか届かないかは、それが結果間違っていてもあるそうだ。お互い微細な感覚が研ぎ澄まされているということが伺えるエピソードだ。


今後の夢、目標に対して羽生は「藤井聡太さんが大活躍されているので、タイトル戦で顔合わせできれば」とのこと。これは実現したら日本中が大注目になるだろう。タイトル戦はもちろん羽生がタイトルを獲得していない「叡王戦」が理想だ。一方の武は「勝ちたいレースとしては凱旋門賞ですね。そのためには、よりレベルアップする必要があります」と語り、コメントも大いに盛り上がった。小籔も「凱旋門賞で勝ったら競馬ファンは絶対泣きます」と応えると武は「マスターズで松山英樹選手が優勝したのを見て感動しました。改めて、自分も絶対凱旋門賞を勝ちたいと思いました」と語り、大いに期待したいところだ。


2/3ページ

この記事の画像一覧 (全 9件)

KEYWORD

注目のキーワード

TREND

トレンド

PRESENT

読者プレゼント