競馬「2017年凱旋門賞の展望」

ニュース 公開日:2017/09/29 8
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来る10月1日深夜、いよいよ第96回凱旋門賞がフランスはシャンティイ競馬場で執り行われる。

今年最大の注目は“現役最強馬”の呼び声が高いサトノダイヤモンドの参戦だったが、前哨戦のフォワ賞で格下相手にまさかの4着敗退。初の海外遠征や不良馬場の影響があったとは言え、あの負け方では正直本番での戦いに勝ち負けを争うレベルの期待を持てなくなってしまった。僚馬サトノノブレス含めて、今年はお客様扱いで良いのではないだろうか。

そこで、今回は馬券発売に向けてしっかりとした寸評を行いたい。昨年度も相当な額の売り上げがあった凱旋門賞だけに、他の海外レースよりも競馬ファンの興味が更に増しているのは明らかである。実際の予想オッズも含めて、人気順に各馬の展望をお送りしたい。





先ずは、ダントツの1番人気が予想されるエネイブル。現在GⅠを4連勝中、今年の英・愛オークスをW制覇した怪物牝馬であり、何より斤量が55kgで出走出来るのが最大の強みか。実際、凱旋門賞は近10年で3歳馬が6勝と圧倒的有利で、それを考慮して今年から3歳馬は牡牝それぞれ0.5kg増加となったものの以前アドバンテージがある事には変わりない。前々走で強豪の古馬勢相手に圧勝している点を踏まえても、現在のヨーロッパ最強の座に最も近いのはこのエネイブルと推測する。

次いで海外オッズでは2番人気に支持されているユリシーズ。2走前のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSではエネイブルに完敗を喫したが、次走の英インターナショナルSでは余裕の勝利でGⅠ2勝目を飾った。同馬の何よりの強調材料はその血統にある。昨年の凱旋門賞はA・オブライエン厩舎所属馬の1〜3着も話題となったが、それ以上にユリシーズと同じガリレオ産駒の上位独占を取り上げたい。一昨年まで開催のロンシャン競馬場ではサドラーズウェルズ系が活躍しなかったのに対し、昨年はシャンティイ競馬場に変わっていきなりの台頭。今年も同競馬場で行われる事から、この傾向は続くものと思われる。そういう意味でもエネイブル逆転の余地は十分だ。

そして、3番人気には昨年3着馬のオーダーオブセントジョージ。今年に入って5戦全て連対中と安定感が抜群で、前走のGⅠ愛セントレジャーを勝つなど調子は年齢を重ねる毎に上がって来ている。昨年の最優秀ステイヤーに選ばれている様に最大の武器はその豊富なスタミナ。多頭数で出入りの激しいタフなレースとなった際に浮上して来る可能性は高い。但し、昨年の好走は鞍上の名手L・デットーリ騎手の好騎乗によるものが大きかっただけに今年は果たしてどうか。

4番人気はチンギスシークレット。前哨戦のフォワ賞でサトノダイヤモンド以下を一蹴した実力の持ち主で、現在GⅠを含む3連勝中の勢いある1頭と言える。ドイツ馬の重厚な血統よろしく、不良馬場などの重たい芝を得意としており本番当日に降雨で下が渋ってくれば一発があるタイプだろう。とは言え、上記3頭よりはやや格が落ちる為、あくまでも展開や条件が好転した際の注意扱いで良いと判断する。

同じく同人気にブラムトがいる。前走のギュームドルナーノ賞こそ全く見せ場のない5着に敗れたが、何と言っても今年の仏クラシック2冠馬。本来なら前走も完勝し、ここで本命視されている筈の馬だっただけに1度の敗戦で人気が落ちているのなら妙味はここ。接戦によるものなら力負けだが、前回は勝ち馬から約9馬身差と全く本来のパフォーマンスで走っていない。本番で一気に巻き返して来るシーンを一考して馬券には是が非でも組み入れたい1頭だ。

以下、ウィンターとザラックが続く。前者は今年にGⅠ4連勝を飾った注目馬で何と言ってもガリレオ産駒&オブライエン厩舎管理というのが魅力。後者は前走のサンクルー大賞で初タイトルを獲得した地元フランス馬。母に2008年の凱旋門賞を制したザルカヴァを持ち母娘の制覇がかかる。他に伏兵馬も数頭要るが、ほぼ上記7頭による決着と見て良いだろう。

後は冒頭でも触れている様に、良馬場になった時のサトノダイヤモンドがどこまで喰い下がれるか。さすがにフォワ賞の馬場はディープインパクト産駒には堪えた形で、例年の日本馬よりもマークが薄くなって気楽に挑めるという点は楽しみでもある。むしろ、今年は色んな意味でチャンスが残っているとポジティブに捉えつつ、日本を代表する名トレーナー・池江泰寿厩舎のチーム力を存分に見せつけて欲しいものだ。

気になる本番は1日の日本時間で23時5分発走。思い思いの馬券を握りしめて、世界最強馬決定戦の熾烈な争いをしかとこの目に焼き付けたい。

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