24日に「早くも感無量」とタクヤが告げ、結成11周年を迎えた25日には17歳のハルに対し「11年前、6歳だった子が同じメンバーとしてやってるなんて奇跡ですよ!」とカイが驚いてからは、新編成の魅力が露わになるスケールアップしたステージングで超特急の“新世界”へと出発する。
まずは弾けるように躍り出たアロハから、12号車のマサヒロがアダルトに、14号車のハルは切れ味鋭く、新メンバーがソロダンスでアピール。負けじとユーキが音に乗れば、4号車タクヤは妖艶に、2号車カイはスタイリッシュに、さらにリョウガは攻撃的にと、オリジナルメンバーも個性的なソロ&ペアダンスで魅了する。メンバーごとにトラックもダンスのイメージも変化するスペシャルなダンストラックは、7人それぞれの持ち味をしっかりと印象づけ、最後は全員そろって圧倒。
続いて9人体制となって初のシングル『宇宙ドライブ』を投下すれば、ユーキが振りつけた寿司ダンス&土下座ダンスにナンセンスなリリックといった超特急らしいコミカルさも、研ぎ澄まされたパフォーマンスや2人体制による余裕綽々のボーカルとのギャップで、より魅力的に映るのだから不思議だ。さらに初のオリコン1位獲得曲『超ネバギバDANCE』を、背後のモニターに9人の列が無限に並ぶ合わせ鏡のような視覚トリックで見せ、アリーナに突き出した花道を通ってセンターステージに出てからは、メカニカルな動きで「Star Gear」を全方位にパフォーム。どの向きであろうとも常に最後列を陣取り、ユニゾンとハモりを巧みに使い分け、歯切れよくラップを掛け合うタカシとシューヤには“バックボーカル”としての矜持が光っていた。
昨年末に発表されたアルバム『Dance Dance Dance』から『Cead Mile Failte』も1年越しで初披露され、アイリッシュポルカのフォーキーな音色と打ち上がるファイヤーボールを背に、緻密なフォーメーションとたくましいダンスは見ごたえ満点。
一転、煙るスモークと光の柱に囲まれた「Feel the light」では、ハイトーンで歌う2人を取り囲むように7人が舞うという神々しいまでに幻想的な光景を描き出し、楽曲のポテンシャルをいっそう引き出してくれていた。