五感の全てを刺激し、楽しませる――。そんなテーマを掲げて、昨年夏に始動した7人組アーティストグループTFGが、8月31日に生配信ライブ『TFG Special Live 2020 - celebraTion-』を行った。赤澤遼太郎・前川優希・佐藤信長・坂垣怜次・堀田怜央・桜庭大翔・健人と、2.5次元舞台などを中心に活躍する俳優で結成されたグループだけあり、表現力豊かなパフォーマンスと、ダンスパートや朗読劇も交えた多彩なメニューで、ストーリー性豊かなステージを展開。この日をもってグループを卒業する健人へのサプライズもあったりと、仲間同士の絆をしっかりと感じさせて、PARFANと呼ばれる自身のファンたちを涙させた。
実に8ヶ月ぶりのTFGライブとなった本公演は、3月の1stアルバム『celebraTion』のリリースに伴って予定されていたものの、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて中止になった東名阪ツアーのオンラインバージョン。気合入れする7人の映像に続いて、「みんな久しぶり! 楽しんでいこうぜ!」とメンバーが一人ずつステージに飛び出すと、ラテンな「Dance with Me」でTFG初の配信ライブをスタートさせる。妖しく身体を揺らす彼らのピンクの衣装に、赤いライトがよく映える情熱的なナンバーは、まさに“真夏の夜のフェスタ”といった感。ポップな印象の強かったこれまでのライブとは正反対の幕開けに、視聴するPARFANも“ヤバい!”“セクシー!”と驚きのコメントを贈る。
「配信見てるみんな盛り上がってる? 今日は俺たちと一緒に楽しい思い出作っていきましょう!」という健人の呼びかけからは一転。3月にリリースされた1stアルバムから「ニコイチ」を初披露すれば、コール&レスポンスも入れ込んだキュートな振り付けに、コメント欄は“可愛い!”と沸き返る。8か月ぶりのライブということで、担当カラーやフレグランスを伝えるおなじみの自己紹介もテンション高めで、桜庭が「パオーン!」と吠える場面も。前川は「一生懸命盛り上がってくれれば、その声は僕らにも届くので」と呼びかけ、今日で卒業となる健人も「ガンガンあげていきましょうよ! 熱くいきたいと思います」と拳をあげた。
“ふたりきりでStay home”と大きく手を振る、今の時期にピッタリの「Let’s Stay Home!」で軽やかに笑顔を振りまくと、「ここからはダンスBridgeの時間だ! 俺らのスキル、見せつけてやるぜ!」という桜庭の檄から、ソロパフォーマンスのブロックへ。健人&坂垣のヒップなダンスに、前川がセクシーに腰を揺らして、赤澤は日本刀での鮮やかな立ち回りで魅了する。場に満ちたシリアスな空気を、佐藤が「どんどん盛り上がっていこう!」とパラパラ風の動きで一変させれば、堀田は「サングラスをメンバーにバカにされました……」等、ヒロシ風ネタで独特のワールドを展開。最後に桜庭が、自作のメンバー紹介ラップを“瞬き一つも見逃すな”とブッ放し、全員揃ってのダイナミックなユニゾンダンスで締めくくって、「夏といえばこの曲!」と雪崩れ込んだのはデビュー曲「My dear Summer」だ。2コーラス目ではステージから客席に降り、さまざまな組み合わせで肩を組んだりと、至近距離からカメラにアプローチ。「メンバー全員とハイタッチしよう!」と、メンバー一人ひとりがカメラに向かってハイタッチしたり、円形になった7人を内側からぐるりと一周映し出すなど、無観客ならではのカメラワークも嬉しい。