kolme、結成5周年ライヴツアーが“思い出の地”よりスタート

音楽 公開日:2020/01/06 3
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令和元年も年の瀬を迎え、いよいよオリンピックイヤーが目前に迫った12月30日。
kolmeが結成5周年ツアー「kolme Live Museum -Do you know kolme?-」を川崎CLUB CITTA’にてスタートさせた。この日はまさに結成5周年となる日。会場も、5年前の2014年12月30日にグループ結成が発表された思い出の地、CLUB CITTA’である。途中callmeからkolmeへとグループ名表記を変えながら、5年という道のりを歩んできた彼女たちにとって、これは特別な日になるに違いない…。

渋いルーツ・レゲエが流れる会場。客電が落ちると待ち侘びていたオーディエンスが歓声を上げる。電子音とピアノ音に導かれ、流れるような英語が聴こえてくる。彼女たちのファースト・アルバム『Who is callme?』の冒頭を飾る「Intro」である。暗がりの中、おもむろにKOUMI、RUUNA、MIMORIのシルエットがステージ上に浮かぶと、軽快なピアノのコード音が鳴り響く。当時はcallmeと表記されていた彼女たちのデビュー曲「To shine」だ。5年間を最初から振り返ろうとするかのような選曲は、やはりこのショウが特別なものであることを予感させる。

印象的なギター音のリフとうねるシンセ音によるイントロが会場を満たすと、オーディエンスから自然とクラップが巻き起こる。初期の代表曲「step by step」。ステージは一見シンプルだが、天井から長さの異なるLED管が幾つも吊り下がっており、赤、青、黄、白、ピンクと切り替わりながら、点灯したり点滅したり管を伝って上がったり下りたり、とステージ空間を彩り豊かに装飾する。続くナンバーは、これまたファーストアルバム収録の「My Affection」。ビルドアップからドロップへの滑らかな流れによってじわじわと会場を焚き付け、オーディエンスもそれに合わせて自己を解放しているかのよう。




「”callme”と言えばこの曲」と紹介された「I’m alone」は、ホンキートンク風味の舞い踊るピアノが印象的なナンバー。続いて、kolmeの高いアーティスト性を広く知らしめるきっかけとなったバラード「Hello No Buddy」。そして、彼女たちの”スタイル”の一つであるジャズファンクの最初期型とも言うべき「My Style」。ここまでは初期曲が並ぶ。続いて、様々な新機軸を打ち出し、聴き手をねじ伏せるかのような高い音楽性を鮮やかに示した3rdアルバム『Hello kolme』のオープニングを飾る「The liar」。3人のヴォーカルも実にクールに、そして官能的に響く。さらに「In my dream」「One time」と続き、長めのMCを挟んで、3人は一旦ステージを去る。ここで前半戦が終了となった。

ニューアルバム『Do you know kolme?』の「Intro」が会場に流れると、再び3人がステージに現れる。「新しいkolmeを観てください!」というMIMORIの言葉と共に、後半戦がスタート。そこでは新作から全曲披露されることとなった。
まずは、アルバムのオープニング曲「Gotta look」。EDM音色が多用され、いつになくイケイケ感が前面に打ち出されたナンバーだ。続いて、グルーヴィーなジャズファンク曲「Get your control」。洋楽的要素とJ-POP的要素がバランス良く配合された「Deep breath」。MCを挟んで「Remind me…」。RUUNAが今は亡き愛犬への想いを綴ったこの曲では、情感が溢れる彼女の歌唱がひときわ感動的に響く。

「Same mistakes」では、最新作における先鋭性を一手に引き受けたかのような極めてプログレッシヴな中間部が、より一層臨場感を帯びて展開する。続いて、DECO*27との共作により新機軸を打ち出した「I live in hope」。ここでは、ステージに立てられた数本の大きな燭台から炎が上がる演出も。さらには、「顔だけ見て選んでいたならGood bye」といった辛辣な言葉が綴られたファンクなナンバー「Why, Mr.?」。そして『不思議の国のアリス』のような世界観が描かれたファンクチューン「Wonderland」。異空間に迷い込んだ様を楽しく表現するかのような振付けが目を引く。
「次はみんなで一緒に盛り上がれる曲」と紹介された「Brand new days」は、レゲエやヒップホップのノリでオーディエンスを煽っていく。そして「Up all night」では、kolmeらしい語法を駆使しながら親しみやすいポップを綴り、サビへと向かうブリッジでディープなEDMを展開。ライヴではそのコントラストがより一層強調され、フロアを一段と沸かせていた。

再びMCを挟み、「次の曲は感謝の気持ちを込めて」というMIMORIの言葉と共にスタートしたのは「Wherever I go」。驚いたことに、振付けは一切なく、立ち位置さえも変えずに不動のままで歌い切る。煌びやかな照明ではなく、ナチュラルな光を浴びながら、ひたすら歌に気持ちを込める真摯な姿は、どこか神々しくさえ見えた。
そしてこの壮大なショウを締め括ったのは「Repeat」。Da-iCEの工藤大輝と共作したこのナンバーは、kolme自身の楽曲とはまたひと味違ったポップさが打ち出されているが、それに呼応するかのように、80年代のダンスの常套句が随所にちりばめられるなど、kolmeらしからぬポップな振付けが施されている。オーディエンスは、”kolme流ポップ”の幅をさらに広げるこの曲に合わせ、思い残すことのないよう身体を揺らしている。3人は、会場の隅々まで視線を送りながら手を振り、やがてステージを後にした。

極めて“音楽的な”ライヴだった。的確に音楽に彩りを添える照明はあったものの、音楽そのものを聴衆にダイレクトにぶつけている印象の、“潔い”ショウだった。のみならず、その音楽性やパフォーマンスの充実ぶりに甘んじることなく、自身に新たな試みを課し、さらに新たな領域へと足を踏み入れようとする気概も、その音楽性やパフォーマンスに感じられた。5周年ツアーは新年1~2月にかけて続き、全国5カ所で公演を行うこととなっている。各地でどんなショウを展開してくれるのか、そして2020年にはどんな音楽を届けてくれるのか、ますます楽しみになる一夜だった。


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