ベストセラー作家・池井戸潤による小説を映画化した『シャイロックの子供たち』。本作で、頼りないところはあるものの部下を信頼するベテランお客様係・西木雅博を演じる阿部サダヲ、西木の部下・北川愛理役の上戸彩、若手銀行員・田端洋司扮する玉森裕太が、爆笑トークを繰り広げた。
台本読んで驚き「結構出番が多いんだ」(阿部)
――数々の作品が映像化されている池井戸潤さん原作の映画化ですが、作品に参加して面白かった点、難しかった点があれば教えてください。
阿部:銀行員の用語みたいなものは難しい部分はありましたが、出来上がった作品を観ると、すごく分かりやすかったのでよかったなと思いました。どうしてもお金とか銀行という題材だと、固いイメージがあるじゃないですか。でも台本を読んで最初に思ったのが、原作だと西木って途中でいなくなってしまうので「結構出番が多いんだ」というのが強く印象に残っていますね。
上戸:私も阿部さんと試写を一緒に拝見したのですが第一声が「結構(西木)出ていましたね」でしたよね(笑)。でも私が演じた愛理は、個性的なキャラクターではないので、なるべくキャラ付けしない、目立たないということは心がけました。でも阿部さんとのシーンはどうしてもテンションが上がってしまうので、抑えるのが大変でした。
玉森:池井戸さんの作品で阿部さんや上戸さんという先輩方とご一緒できるということがまず光栄だなと思っていました。大変だったシーンは、3人で事件を追うことになり、アパートのポストから公共料金を取り出すシーンがあるのですが結構難しくて。何回か失敗してしまって、かなりプレッシャーがかかり、すごく汗だくになってしまったのを覚えています。
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――3人が働く銀行には、柳葉敏郎さん演じる欲深い上司や、杉本哲太さん扮するパワハラ上司など、さまざまなキャラクターが出てきますが、皆さんが銀行員として働くなら、どんな立ち位置で仕事をしてみたいですか?
阿部:僕は自分にない人になってみたいかな。柳葉さん演じる九条さんとかは、ものすごく欲を出す人じゃないですか。ああいう人になってみたいですね。出世したいとか社長になりたいとかいう気持ちって一切ないので。
上戸:若いころ、主演をやってみたいとか思わなかったのですか?
阿部:あまりなかったですね。この映画も台本を読むまで主演だと思っていなかったので。池井戸先生にも以前話を聞いたら「西木は僕のなかでは死んでいる」って言っていましたからね(笑)。
上戸:私もトップとかリーダーみたいに誰かを引っ張っていくのが苦手なタイプなので、結局は愛理みたいな立ち位置になるかな。
玉森:僕も上戸さんと同じで、田端が一番近いかな。仕切れないですし、若者らしく先輩の陰口言ったり、相談したり……そのぐらいの立ち位置の方が、気が楽でいいなと思います。