来年2月10日から東京を皮切りに全国で上演される舞台『巌流島』のオンライン製作発表会が26日に物語の舞台となる山口県の巌流島で開催され、横浜流星、中村隼人、堤幸彦監督が出席した。
本舞台は、宮本武蔵×佐々木小次郎という剣豪2人による宿命の対決である「巌流島の戦い」を、壮大かつ画期的なアクション時代劇として描き出す。これまで数々の演劇や小説、漫画や映画などの題材になってきた宮本武蔵を演じるのは、出演作が途切れることがない若手実力派俳優の横浜流星。
巌流島の武蔵と小次郎の銅像の前に立った横浜は「ここで世紀の一戦が行われたと思うと非常に感慨深いです」と述べると「ここに来られたことは、必ず役作りのためになると思います」と気合を入れる。
『巌流島』は2020年7月~9月にかけて上映される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため中止になり、この度、約2年半ぶりに上演されることが決まった。横浜は「一度中止になってしまって、悔しい思いや責任をすごく感じていました」と当時を振り返ると「またこうして上演が決まってうれしく思いますし、あのときから積み重ねてきたことをすべて注ぎ込んで、深い宮本武蔵を演じたいです」と意気込みを語る。
武蔵の相手役となる小次郎を演じるのは、中村隼人。普段は歌舞伎俳優として活躍する中村にとって、大規模な舞台は歌舞伎以外では初挑戦となる。「前回中止になった舞台のときは、僕は関わっていないので、出来上がったカンパニーに入っていくのはとてもプレッシャーや緊張感があります」と語ると、横浜は「全力で迎え入れます」と座長としての心配りを見せつつ「でも舞台に関しては大先輩なので、隼人さんの胸を借りて頑張りたいです」と語っていた。
稽古にはまだ入っていないが、ポスター撮影で刀を合わせたという横浜と中村。横浜は「隼人さんは、物腰は柔らかいけれど、内に秘めたものを強く感じたので、稽古が楽しみです」と語ると、中村も「いろいろな映画やドラマを見て、とても繊細な芝居をされる方だなと思っていたので、武骨な武蔵をどんな形で表現するのか楽しみだったのですが、スチール撮影のとき、すでに宮本武蔵そのものでした。だからこそ僕も自然と小次郎になれました」と横浜に感謝を述べていた。
来年からの全国公演に向けて横浜は「全国各地の方に作品を届けられるのはうれしい」と笑顔を見せると「けがのないように心は熱く、頭は冷静にやっていきたいです」と抱負を述べていた。