清水崇監督による『樹海村』『犬鳴村』に続く「恐怖の村」シリーズ第3弾『牛首村』が大ヒット上映中だ。
同作に出演する莉子と、キャンペーンソング『ふたこ糸』を歌うFAKYのメンバー・Hinaは、過去に恋愛リアリティーショー『月とオオカミちゃんには騙されない』で共演。今作への関わりをきっかけに、2ショットインタビューが実現した。
再会の心境やそれぞれの作品への思い、2人の心霊体験などを和やかな雰囲気の中で語ってもらう。
■久しぶりの共演は「変な感じ」
──過去に共演経験のあるお2人ですが、『牛首村』のプロモーションでの再会にどのような思いでしょうか。
Hina
ちょうど2年前の冬が一緒に過ごしていた時期なんですが、莉子はメインのお仕事がお芝居で私は音楽なので、近いところではあるけど、同じ現場で会うことは本当にないんです。こうやって同じ作品で関わることができて、素直に嬉しいですね。
莉子
Hinaちゃんは「お芝居」と言ってくれましたが、私、当時はそんなにお芝居のお仕事をしていたわけではなかったんですよ。本当にここ1年くらいですごくたくさんの作品に参加させていただいているなっていう感覚です。
Hinaちゃんは本当にアーティストとしてすごいけど、私は当時、モデルのお仕事が中心だったので2年前の共演が終わったら「プライベートでもお仕事でも会うことあるのかな」って思っていたので、今回は「こんなことあるんだ」と思いました。さっきも「2人で取材受けてるの変な感じするよね、すごい不思議だよね」って話をしていたんですよ。嬉しいですね。
──それ以降、プライベートでもあまり交流はなかったんですか?
莉子
コロナ禍の前にはご飯を食べに行ったりすることはありましたけど、なかなか会うことのできるタイミングがなかったんです。でも1年前くらいに、私がやっているポッドキャストにHinaちゃんがゲストで来てくれて、そこからまた連絡を取るようになりました。
──では、今回のプロモーションで久しぶりの再会となったのでしょうか。
莉子
そう、だから「Hinaさんと」って書いてあってビックリしました!
Hina
めっちゃ久しぶりです。
──お互い、初対面ではどのような印象を持っていましたか?
Hina
私は結構緊張しましたね。莉子のことは会う前から知っていたんですが、初対面の時にその場に莉子がいるとは聞いていなかったので、現場で「莉子ちゃんがいる!」と驚きました。
莉子は最初からすごく人懐っこいというか、本当に人の心に寄り添ってくれます。うのが上手。私も人見知りはしないほうだけど、最初は緊張しちゃうタイプなので、それを莉子がすぐ解いてくれて仲良くなったんです。本当に初日から「かわいいなぁ」と思っていました。
当時の莉子は17歳だったから、ロケバスの中でもテスト勉強をしていたんですよ。2年経って大人になったなと思います。久しぶりに会えてすごく感慨深いです。
──莉子さんはどうですか?
莉子
Hinaちゃんは年上なんですけど、第一印象では見た目から「私と同い年くらいかな」と思っていたんですよ。そしたらまさかのお姉さん。だけど中身を知っていくと、本当に“みんなのお姉ちゃん”みたいな部分もありました。その印象は今、久しぶりに会っても変わってないなと思います。
あとはリアクションが大きい(笑)。たくさん笑ったり、盛り上げたりしてくれる感じは相変わらずだなと思いますね。久しぶりに会えて嬉しいです。
──その後、お互いの活躍は注目していましたか?
Hina
私は莉子のことが本当にすごく好きだったから、お芝居をやられるようになって、ドラマの主演までしていたのを見て「すごい!」と思っていました。年齢はちょっと下ですけど、同じくらいの世代の子が頑張っているのは私にとってもすごく刺激になるので、作品はチェックしていますね。
莉子
Hinaちゃんは、2年前の共演がなかったらたぶんお会いできないような世界にいたので、今、こうやってご一緒させていただけているのはありがたいことだと思っています。Hinaちゃんと出会えて私も違う世界を見ることができたので、SNSに写真が上がっていたら指でHinaちゃんをズームして「こんなことしてるんだ」「ライブのHinaちゃんって格好良い」と思っていました(笑)。
■『ふたこ糸』はFAKYの“新しい挑戦”
──FAKYが歌うキャンペーンソング『ふたこ糸』はどんな曲でしょうか。
Hina
ボカロPのAqu3raさんにプロデュースしていただいた楽曲なのですが、ボカロチックな曲を歌うのはFAKYにとって初めてのことだったんです。曲をいただいて初めて聴いた時から、すごく新鮮でした。こういうジャンルの曲はFAKYにとっても今まで歌ったことのないジャンルで、新しい挑戦だなとワクワクしました。
──注目ポイントはどんなところですか?
Hina
ボカロサウンドの楽曲を人間の声で歌っているところに注目してほしいですね。普段、英語を話すメンバーが2人いるんですが、日本語をまだ勉強中の子たちが頑張って日本語で歌ってるところも、すごくいい味なんですよ。2人にしか出せない日本語の雰囲気がアクセントになっていると思うので、ぜひ注目して聴いてみてほしいです。
莉子
まだリリース前なので私は聴けていないんですが、お話を聞いていて、いつものFAKYの皆さんとは違うものが感じられるんだろうなと思って楽しみにしています。何回も聴きたいですね。
■莉子、役作りは「自然体で演じようと」
──莉子さんは、今回の役作りにどのようなことを意識したのでしょうか。
莉子
私が演じるミツキは、シリーズを通して登場するアキナ(大谷凜香)のアシスタントのような立場なんです。ミツキが高校生ということもあって、すごく作り込んでいくというより自然体で演じようと思っていました。現場は心霊スポットとして有名な坪野鉱泉という実際の廃墟だったので、そこの雰囲気も含めて監督や凜香ちゃんとの掛け合いの中で役が出来上がっていったなと感じています。
──今回は現場で役のイメージを作り上げていったんですね。他の作品だと事前に作っていくこともあるのでしょうか。
莉子
普段は、役をいただいたら自分で色々と紙に書き出して、自分の中に役を染み込ませるんです。今回はホラーですし、実際に坪野鉱泉へお邪魔することも決まっていたので、その雰囲気の中で役を作ったほうが、よりリアルさを出せるのかなと思いました。
──Hinaさんは、莉子さんの演技を見てどのように感じましたか?
Hina
すごく自然体だなと感じましたね。やっぱり大きなスクリーンで見ると感慨深いものがありました。姉として(笑)。FAKYの5人で一緒に見せていただいたんですが、FAKYはホラーが苦手なメンバーがほとんどなんですよ。けど、今回の作品はホラー要素以外のところにも考えさせられるようなポイントが多かったので、ホラーが苦手な人にも見やすい作品だと思いました。