映画『前科者』公開直前舞台挨拶が20日、都内で開催され、有村架純、森田剛、磯村勇斗、石橋静河、岸善幸監督が登壇した。
本作は、「ビッグコミックオリジナル」にて連載中の原作・香川まさひと、作画・月島冬二の漫画『前科者』を『あゝ、荒野』の岸善幸監督が映画化。かつて罪を犯した者や非行歴のある者たちの更生や社会復帰を助ける保護司・阿川佳代(有村)の奮闘を描く。
佳代のもとで更生し、社会復帰間近のなか、忽然と姿を消して再び警察に追われるようになった男・工藤誠を演じた森田。彼にとって、本作は6年ぶりの映画出演となるが「出来上がった作品を観たとき、涙が出て心が浄化されるというか、スッキリできました」と強く感情移入できたことを明かす。
劇中で森田は、更生を手助けする保護司の有村と対峙することが多かったが「現場での居方はもちろん、役を通して人に対しての寄り添い方や、諦めない強さ、とてもパワフルな一面が見られたのが良かった」と称賛を送ると、有村も「初めて共演させていただいき、最初は役柄の関係性もあって現場で多くをお話しすることはなかったのですが、お芝居を通して目を見たときの瞳の美しさにハッとさせられました。緊張感がある撮影でしたが、森田さんの瞳に救われた気がしました」と感謝を述べていた。
本作に出演して、保護司はボランティアであることを知ったという森田。「その部分がこの作品に大きな意味を持たせていると思った」と物語の解釈を述べると「僕が演じた工藤は、苦しんだり悩んだりする役でしたが、その感情をしっかりと表現したいと思って臨みました」と役へのアプローチ方法を語っていた。